変異コロナワクチン「副反応の処方箋」10(2)死亡例との因果関係は…

3_頭痛、発熱、倦怠感などの副反応も出る?

 接種直後に出るアナフィラキシーとは別に、翌日以降に出る副反応も確認されているが、

「日本で行われた治験において、ファイザー社製のワクチンでは頭痛が44%、37.5度以上の発熱が32.8%、倦怠感が60.3%の方に見られました。こういった症状が辛ければ、解熱鎮痛薬を内服するなどして症状を和らげることが可能です」(峰氏)

 個人差があり、場合によっては強い症状が出る場合もあるので、ワクチン接種当日、翌日は予定を詰め込まないことが望ましい。

4_筋肉注射が苦手だ!

 ニュース映像などで見るワクチン接種は、剝き出しにした肩の三角筋めがけて細長い針を直角にブスッと根元まで突き刺す。いかにも痛そうだ。

「実際にはほとんど注射の痛みはありません。今回のワクチン接種に使われている針はとても細く、さらに注射される量もとても少ない。また、日本のワクチンの多くが皮下注射で行われていますが、皮膚には神経の先が多くあり、痛みを感じやすいのに比べて、筋肉はそれほど敏感ではないのです」(峰氏)

 それでも、ワクチン接種後に、一定の割合で発熱や関節痛などの症状が出るケースが報告されている。

「その場合、市販の解熱鎮痛剤を使用しても構いません。妊娠中や持病がある方はかかりつけの医師と相談しておいた方が良いでしょう。ワクチン接種前に、予防的に解熱鎮痛剤を服用することは、ワクチンによって作られる免疫に影響を与える可能性があるため、推奨されてはいません」(峰氏)

 痛みを怖がるあまり、事前に鎮痛剤を服用しては、かえってワクチン効果を半減させてしまう可能性があるのだ。

5_基礎疾患がある人は副反応が出やすい?

 コロナで重症化の心配が付きまとうのが、高血圧、糖尿病、心臓病などの基礎疾患の持ち主だ。

「こうした基礎疾患の持ち主に副反応が多く出るという報告はありません。一般的に、副反応は年齢が高い方に比べて、若い方に発熱や倦怠感、頭痛、悪寒、筋肉痛などの全身性の反応が出やすいことが報告されています」(峰氏)

 副反応は誰にでも出る可能性があるものなので、接種後、数日は無理せずに過ごすことが大切なのだ。

6_接種後に死亡する事例があるようだが‥‥。

 厚労省は5月12日にワクチン接種後、20~90代の男女が死亡した症例が39例に上ったことを発表している。

「これらの症例の多くは、長期間に及ぶ血管病変の結果として起こることの多い脳出血や急性大動脈解離などが原因であり、ワクチン接種とは関係なく発症していると考えられます。日本でも米国でも、ワクチン接種後の死亡例は常にモニタリングがなされており、メカニズムや臨床研究のデータなどを用いて因果関係の有無が調べられています。現時点では、日本においてワクチン接種後の死亡例について、ワクチン接種との因果関係が証明されたものはありません」(こびナビ)

 不安な高齢者は、かかりつけ医などに相談することも大切だろう。

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