「エディオンの家電をウーバーが宅配」のニュースに懸念の声が相次ぐ理由

 大手家電メーカーの「エディオン」が3月30日から、「ウーバーイーツ」と提携し家電や日用品など200品目以上を店舗から30分程度で届ける実証実験をスタートさせると発表。しかしネット上では、懸念の声が広がっている。

「配達に対応するのは東京・大阪にある『エディオンAKIBA』『エディオン道頓堀店』『エディオン心斎橋店』の3店舗で、店舗から数キロ圏内で配達するといいます。また取り扱う商品は電動歯ブラシやドライヤーなどの小型家電やマウスやUSBメモリなどのパソコン関連商品、マスクや消毒液などの日用品など。なお、配達手数料は料理の宅配と同程度になるとみられています」(家電量販店関係者)

 この提携に対して気になるのは、やはり配達員の商品の扱い方のようで、ネット上では《精密機器をウーバーが運ぶってリスクしかないだろ》《また配達員が放置するとかないだろうな》《家電を自転車で、しかも30分程度というノルマがあると事故はさらに増えそう》など心配する声が相次いでいるのだ。

「アマゾンにも当日配達に対応している商品はありますが、欲しいものが注文から30分程度で届くというのであれば十分に商機はあると思います。ただし問題は、指摘されるように丁寧な配達ができるのかという点。ウーバーは今年3月から配達報酬を一部地域で3割も引き下げており、すでに労働環境の悪化が懸念されていますが、料理の宅配よりも重労働になりそうな家電の宅配の手数料が同程度ということは、配達報酬もそれほど変わらないことが予想されます。配達員の負担が増え商品を雑に扱ったり、事故を起こしたりというトラブルがないことを願いたいですね」(経済ジャーナリスト)
 
 今回の“実験”で出た問題点をしっかり解決して欲しいものだ。

(小林洋三)

ライフ