アナタは損をしている!?「在来線グリーン車」の賢い使い方

 安価で手軽に利用できるとして、在来線のグリーン車が人気になっている。都心を発着する在来線普通列車でグリーン車があるのは高崎線、宇都宮線、常磐線、東海道線、横須賀・総武快速線、湘南新宿ライン、上野東京ライン。通勤や近場の旅行などで利用したことがある人も多いはず。せっかくなので利口な使い方を覚えておきたいものだ。

「基本中の基本ですが、グリーン券は乗車前に購入しておきましょう。事前購入の場合、平日51km以上の乗車は980円ですが、車内で購入すると1240円。260円も違います。意外と知らない人も多いようで、車内で購入して文句を言う人をよく見かけますね」(鉄道ライター)

 乗車ホームのグリーン車乗車位置付近には、グリーン券販売機が設置されているので、そこで購入すればいい。また、モバイルSuicaを利用しているのであれば、これでも購入できる。

「モバイルSuicaで買う場合、乗車して席についてから購入手続きをするといいでしょう。この場合も事前購入扱いになります。通勤時のグリーン車はとても混雑し、座れないこともある。モバイルSuicaなら席を確保してから購入できるんです」(前出・鉄道ライター)

 なんとか席を確保したものの、連れの人とバラバラになってしまうこともあるかもしれない。その場合はいったんそれぞれが席につき、隣の席が空いたら移動すればいい。移動先の席の上部にある「グリーン券情報読み取り部」にSuicaをタッチすれば、前の席から新たな席へとグリーン券情報が自動的に書き換えられる。

「思い切って乗車する列車を変えてしまうこともできます。よくあるケースとしては、快速ラビットに乗車したが混んでいるので、空いている列車に乗り換えるというもの。この場合は、まず座っている席で『グリーン券情報読み取り部』にSuicaをタッチします。ランプがグリーンから赤に変わるのを確認したら列車を降りましょう。そして目的の列車に乗り換え、グリーン席でSuicaをタッチする。同じ列車内で席を替える場合は新たな席でタッチするだけですが、列車を換える場合は一度、席をキャンセルする手順が必要なんです」(前出・鉄道ライター)

 またこれらのグリーン車はグリーン券を購入すれば18きっぷで乗車することができる。熱海や小田原、高崎、宇都宮などの小旅行に利用するのもおすすめ。

 上野東京ラインの熱海発黒磯行に乗れば、4時間46分にもおよぶグリーン車の旅を楽しめる。マニアックな鉄道旅になるが、18きっぷを使えば格安だ。在来線グリーン車を上手に使いこなして、新たな鉄道ライフを楽しみたい。

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