毎年3月7日は公益社団法人日本サウナ・スパ協会が制定する「サウナの日」。スーパー銭湯やホテルの大浴場にはほとんど完備されており、訪れた際は必ず利用する人も多いだろう。だが、日本のサウナは大半が男女別。プールなどの一部施設には混浴のところもあるが、水着等の着用が義務づけられている。
でも、海外には日本の混浴温泉のように男女がマッパで入るサウナも数多く存在。なかでも“マッパ混浴率”が高いのはドイツだが、ヨーロッパでは他の国にもこうしたサウナは多い。
例えば、温泉大国と知られるオーストリアの首都ウィーン市内にある「テルメウィーン」は、同国最大規模を誇る温泉施設で、観光客にも大人気。温泉エリアは水着着用だが、サウナエリアは男女別と混浴の3つに分かれていて、こちらはマッパがルール。ただし、20種類以上のさまざまなサウナがあり、混浴など関係なく楽しめる作りになっている。
他の国の温泉施設やスパ施設に目を向けても、サウナがマッパ混浴のところは多く、オーストリア以外にもイタリアやスイス、チェコ、ハンガリーなどでもよく見かける。サウナ王国の北欧の場合、一般客が入浴可能な施設にこうしたところは少ないが、まったくないわけではない。
「サウナ」や「混浴」などの関連ワードに加え、国名か都市名を入力して検索すれば、ある程度の現地の混浴サウナに関する施設情報が出てくるはず。実際、筆者が旅先でサウナを調べる際もそのようにしていい場所がないか探していたものだ。
ちなみに海外の混浴サウナでも日本の温泉や銭湯のような入浴者同士の交流は当然ある。むしろ、現地ではあまり見かけないアジア人が入っていたら積極的に話しかけられると思ったほうがいいだろう。
ジーッと女性たちのカラダを眺めていたい人には逆に向いていないかもしれないが、いい意味での“裸のつきあい”をしたい方にはうってつけ。地元の人しか知らない穴場のレストランやカフェの情報も教えてくれるし、筆者は「連れてってあげるわ!」とお店を案内してもらい、そのまま一緒に飲んだこともある。こうした国際交流も醍醐味と言えるだろう。
ヨーロッパの混浴サウナの数は、日本の混浴露天風呂よりもはるかに多い。再び気軽に海外旅行ができるようなった際には、ぜひ現地で立ち寄ってみることをオススメする。
(高島昌俊)