愛欲シーンを味わう最大の楽しみは、クールな表情から「知性」が崩れ落ちること。それが政治家や文化人であれば、なおさらである。
今や厚生労働副大臣として活躍する三原じゅん子は、アイドルが出発点。松田聖子と同じ80年にレコードデビューを飾っているが、徐々に人気が低下。起死回生とばかりに主演したのが「嵯峨野の宿」(87年、日活)で、公開当時、15歳未満は入場・鑑賞が禁止の指定にされていた。
ベッドシーンに詳しい映画ライター・松井修氏によれば、「映画を見る限り、あまりやる気がなかったように思えました」そうだ。R指定であるのにバストトップを出すこともなかったとのことだが、ゆきずりの男に暴行され、不貞相手には赤い襦袢をはだけてよがるシーンもあり「熱演ではあったかも」と指摘する。
日本維新の会に籍を置く参議院議員の石井苗子は、キャスターから女優へと変貌した時期があった。クールな美貌を生かしたのが「離婚ゲーム」(92年、東宝)で、大学生を誘惑する年上の弁護士役。ベッドで初体験の手ほどきをする場面では、松井氏によれば、しっかりバストも見えていたので、「意外性に驚きました」という。
09年の衆議院選挙で当選した美人議員の田中美絵子は、当選と同時に過去の悩ましい仕事の数々が発覚。雑誌で大人の夜のサービス店のレポートも生活のためにやっていたそうだが、映画「盲獣vs一寸法師」(04年、スローラーナー)でのマッパシーンは大きな話題に。本作の主演はリリー・フランキーだが、実は「麒麟がくる」の主役を務めた長谷川博己がオーディションを受け、落ちたことをNHKの「ファミリーヒストリー」で明かしている。
続いて文化人部門。作家で辛口コメンテーターでもある室井佑月は、過去に銀座ホステスやレースクイーンを経験。有名ではなかったが、女優の肩書もあった。出演作は「飛ぶは天国もぐるが地獄」(99年、ふゅーじょんぷろだくと)というホラー映画。若松孝二氏が監督を務めている。
「乗っていたバスが突然止まり、雪の中でなぜか脱ぎ出す役」と話す松井氏によれば、“輪っか”もバストトップも小さめの「ふっくらしたバストは見る価値がありました」という。
同じく作家では、内田春菊(61)も女優と兼業。その出演作は膨大にあるが、「ビジターQ」(01年、シネロケット)では、母乳を噴出させる不思議なシーンで脱ぎ姿になっている。
夫である宇崎竜童とのコンビ作を中心に、70~80年代にヒット曲を連発した作詞家の阿木燿子。都会的な美貌と甘えたような口調も魅力だったが、映画でも衝撃をもたらした。映画初出演の「四季・奈津子」(80年、東映)でいきなり脱ぎ姿を見せたことも驚きでしたが、松井氏によれば、「黒木瞳が注目された『化身』(86年、東映)はもっとすごかった」とか。冒頭から藤竜也の下になる形でのカラミを見せ、せつない声を漏らしたという。「当時、40代に入ったとは思えない体の美しさでしたね」(松井氏)
今をときめく才媛たちも、いつの日か…。