12月20日、ついに「M-1グランプリ2020」の決勝戦が行われる。このステージに立つことができれば、未来が大きく開けるのは過去の例からも明らか。昨年の「M-1グランプリ2019」で優勝したミルクボーイ(写真)は大ブレイクを果たし、ツッコミ担当の内海崇はトークバラエティで今年4月の給料が170万円だったことを明かして話題となった。
優勝とはいかなくても、同大会で初のファイナリストとなったすゑひろがりずも、テレビに引っ張りだこの超人気コンビとなった。
和装に小鼓、扇子という伝統芸能風という斬新な漫才スタイルと、芸歴15年に裏打ちされた話術で、いまだにオファーが絶えない。
新型コロナウイルスによる自粛期間中は、収入減に悩む同僚を横目に、収益がアップ。YouTube公式チャンネル「すゑひろがりず局番」で大人気ゲーム「あつまれ どうぶつの森」を「集え!! けもの共の藪」とパロディ化して、狂言風のゲーム実況をすると、総再生回数が230万回超え。これがバズって、副収入をガッツリ得たようだ。
小鼓を持ってツッコむのが南條庄助で、扇子担当が三島達矢。ともに既婚者で、M-1前に結婚している。南條は、昨年のM-1本戦ギリギリまでアルバイト。「サンケイスポーツ」編集局の運動部にいた。
「芸人一本では到底食えないので、家族を養うために、編集局で新聞の切り抜き、編集補助をしていました。バイトながらも、安定収入はなんとか確保できたようです」(エンタメ誌ライター)
M-1では決勝8位に甘んじた。しかし、南條は今年ピンで「R-1ぐらんぷり2020」の決勝戦に初進出。3位だったが大健闘だ。
驚くべきことに、サンスポ編集局はキングオブコント王者も輩出している。シソンヌ・じろうだ。
「じろうがいたのも運動部。『キングオブコント2014』で7代目王者になる3年ほど前に辞めていますが、情報収集やマスコミならではの着眼点のほか、芸の肥やしになったかもしれません」(前出・エンタメ誌ライター)
じろうは芸人としてはもちろん、俳優、脚本家、ステージプランナー、作詞家、コラムニストほかマルチに活躍。来年1月には、山田孝之や賀来賢人などとミュージカル「モンティ・パイソンのSPAMALOT featuring SPAM」に出演する。
M-1とR-1のファイナリスト、そしてキングオブコント王者まで生んでしまったサンスポのバイト。売れたい芸人は、今すぐサンスポ編集局に駆け込むべきか?
(北村ともこ)