借金4000万円! 経営者と2つの顔を持つコント師・サイトウナオキの破天荒人生

 コント日本一を決める「キングオブコント」で、17年と19年に決勝戦へ進出しているお笑いコンビのゾフィー。上田航平はネタを作り、コントに向かう真摯な姿勢が芸人の間で有名だ。一方のサイトウナオキは、芸人が副業。本職は飲食業界の会長。居酒屋「やまよこ鮮魚店」を切り盛りしている。

 サイトウが居酒屋経営に乗り出すきっかけは、10年来の付き合いであるおじさんからの紹介だ。のちに居酒屋の社長であることを知ったそのおじさんは、芸人であるサイトウをいじってきた。面倒くさくて、「チェだぜ!」で返しつづけていると、なぜか意気投合。銀行からの融資を受けるために保証人になったサイトウが会長職に就き、おじさんは社長のまま、経営をすることになった。

「居酒屋でバイトを始めたのが25、6歳。32、3歳で一度芸人を辞めています。店長になって、1年目で売り上げは前年比200%を達成。翌年は150%に伸ばしましたが、ゾフィー結成の話が持ち上がり、悩んだ結果、両立させることにしたのです」(芸能関係者)

 去年、新型コロナウイルスの感染拡大と緊急事態宣言が飲食業界を直撃。居酒屋は家賃更新の時期だったため、東京・町田市内にあったもう1店舗、埼玉県・川越市の2店舗は泣く泣く閉店。残った現在の店舗は、銀行から3000万円、日本政策金融公庫から1000万円の合計4000万円の融資を受けて、再スタートした。

「経営はいまだ厳しいらしいです。魚メインの居酒屋なんですが、鮮魚は傷むのが早い。廃棄を考えると、かつてのように大量仕入れができない。お弁当、デリバリーサービスを始めていますが、明るい未来は見えないとか」(前出・芸能関係者)

 サイトウは、コロナ収束後に店舗展開したいようだ。借金4000万円からの猛逆襲を期待したいが、コントのネタの鮮度は大丈夫か。

「キングオブコント2021」の決勝戦に、ゾフィーは残れなかった。

(北村ともこ)

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