「キングオブコント」(KOC)といえば、コント日本一を決めるコンテスト。「R-1グランプリ」、年末の「M-1グランプリ」と並ぶお笑い界の3大メジャーだ。昨年は空気階段(鈴木もぐら、水川かたまり)が優勝して、賞金1000万円を獲得。その3日後に初の冠番組「空気階段の空気観察」(テレビ朝日系)がスタートするラッキーが重なった。
借金があってもギャンブルをやめない“クズ芸人”鈴木、スピード離婚をした元慶應ボーイの水川。それぞれがキャラ立ちしているため、最近ではバラエティ番組のみならず、さまざまな番組からお呼びがかかる。
空気階段の優勝によって、KOCでささやかれてきたある法則の信憑性が高まったというのは、お笑い事情に詳しいエンタメライターだ。
「前年度は決勝3位だったファイナリストが、翌年優勝するというものです。空気階段は20年、3位でした。さかのぼっていくと、19年はジャルジャルが3位、16年はかまいたちが3位。どのコンビも、翌年に優勝しています」
この法則を昨年大会にあてはめると、2位(準優勝)は男性ブランコとザ・マミィ。稀に起こる同点が出たため、3位が不在となった。4位はニッポンの社長。今年は混とんとするのではないかとの見方が、早くもある。
KOCにはもうひとつジンクスがある。
「準優勝コンビが翌年、最下位になるというものです。人気沸騰中のニューヨークは、一昨年が準優勝で昨年は最下位。わらふぢなるおは18年に準優勝、翌年が最下位。うるとらブギーズは19年の準優勝コンビで、翌20年は残念な結果に」(前出・エンタメライター)
漫才日本一決定戦「M-1グランプリ」ではかつて、飲食系コンビ名が王者になるといわれた。列記してみると確かにブラックマヨネーズ(05年)、サンドウィッチマン(07年)、笑い飯(10年)、銀シャリ(16年)、とろサーモン(17年)、霜降り明星(18年)、ミルクボーイ(19年)と多い。しかし、20年はマヂカルラブリーで、21年は錦鯉。ここへきて、ラブ(愛)と鯉(恋)で、一転して恋愛になった。
KOC、M-1グランプリ共に、このジンクスは続くだろうか。
(北村ともこ)