「返済遅延女の”卑猥動画”をネットに」超高金利を貪るSNS闇金の驚愕実態

「90年代には、そのテのビデオにも本物と思われる作品がありましたが、コンプライアンスが厳しくなっている現代では、完全リアルな実録映像なんて存在しないと思っていましたからね。まさか、あれが本物だったなんてことは……とにかく驚きましたね」

 そう語るのは、動画販売サイトで「借金妻」を謳うコンテンツを購入していた男性だ。

 彼が言う販売者Xの“性動画”はいずれも、借金に苦しむ女性たちが、利息のかわりに「肉体返済」を迫られるという内容だが、そのリアルな描写から多くの固定客をつかんでいたという。そして10月6日、こうした「借金動画」の裏付けとなる事件が起きた。大阪に住む20代の男が、貸金業法違反(無登録営業)と性動画の電磁的記録にかかる記録媒体陳列などの疑いで逮捕、送検されたのだ。

 全国紙社会部記者が語る。

「男は、2年ほど前から偽名のアカウントを使って、SMSに《お金に困っている方のお役に立ちます。お金を借りたい大阪在住の方、ぜひDMを》と書き込み、カネを借りたい客を募ってヤミ金融業をはじめたようですが、顧客に金を貸す際、条件として男女問わず顔とイケナイ部分が写ったマッパ写真を自撮りさせ、担保として送信させていたそうなんです。さらには、女性が債権者の場合は、自分と性的行為に及べば金利を下げてやるなどといった話を持ち掛け、その様子を動画に収めていました。また、返済を延滞した場合なども含め、数回にわたり卑猥な動画を撮影し、逃走などした場合には、動画をネットで販売。女性から聞き出した身内や勤務先に追い込みをかけることもあったといいますらね。そのあまりにもえげつないやり方には、同業者からも、『あれは鬼や!』と言われていたようです」

 一部報道によれば、男が金を借していたのは、10代から40代までの男女12人ほどで、それぞれ融資額は1万〜40万円だとされるが、

「利息は10日で30%、30日で50%という超高金利ですから、一度借りたら最後、とてもじゃないが元金を返すどころではなくなっていたはず。結果、金を返せずに男の言いなりになってしまった女性も少なくないはず。逮捕された男は容疑を認め、自宅にあるパソコンからは、男女の卑猥な画像や動画の類が多数見つかっているようです。実際、動画販売サイトには、子供が隣の部屋にいるにもかかわらず無理やり……という場面や、借金を返済できない夫のかわりに……といった違法性の高いコンテンツがあふれています。顔にはモザイクがかかってはいますが、見る人が見たらわかるはず。借金をネタに一度アップされた動画は永遠にネット上を彷徨い続けることになりますからね。被害者にも様々な事情があったでしょうが、金を借りた相手があまりにも悪すぎた。金がなければ容赦なくカラダでの返済を要求してくる。それがSNS闇金の恐ろしさなんです」

 今回、逮捕された男は、債務者のマッパの画像や動画をサイトに公開したことについて「多数の人に見てもらい感想を得たかった」と容疑を認めているが、ほかにも被害者がいる可能性があることから、捜査関係者は引き続き余罪について捜査を進めるとしている。

 いずれにせよ、コロナ禍で暗躍する闇金の恐ろしさを改めて知らしめる事件となった。

(灯倫太郎)

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