当初、韓国気象庁は国民に「今年の夏は猛暑になります」と自信満々に説明していたものの、蓋を開けてみれば50日以上の梅雨が続き、記録的な豪雨に見舞われた。
8月12日の時点で被災者の数は7800人を超え、死者は33人。約3000人が避難場所に留まり自宅に戻れずにいるという。
韓国の気象専門家や気象庁関係者は、気候変動による異常気象のせいで天気の予測が難しかったと弁明しているが、そもそも韓国の天気予報が当たらないのは今に始まった話ではない。また、気候変動はどこの国でも起きている現象であり、地球上で韓国だけが異常気象に見舞われているという事実もない。
韓国内では気象庁に対する批判が根強く「誤報庁」と皮肉られており、日本やアメリカなどの天気予報を見て自国の天気を調べる「気象亡命族」も登場してきている。
こうしたニュースを受けて、日本のネット上でも「韓国気象庁の言い訳が見苦しい」「素直に技術水準の限界ですって認めればいのに」といった声が上がっている。
韓国の天気予報がまったく当たらない理由について、日本の気象庁関係者はこう語る。
「韓国では気象庁の予算がしばしば削られがちなため、気象観測設備が脆弱と言われています。数十機の観測装置が故障しているにもかかわらず、平気で何年も放置したままでした。そもそも韓国は技術面でも大きく先進国に劣っています。18年に韓国の気象衛星『千里眼1号』が故障した際も日本の衛星頼りでしたし、10年間に約88億円もかけて独自に開発した天気予報システム『KIM』もイギリスのシステムに比べて4%も精度が落ちるというデータもあります」
また、韓国には気象専門家が少ないという事情もあるという。
「韓国気象庁は職員に超激務を強いる“ブラック省庁”で有名です。24時間ひっきりなしに気象に関する資料や映像が送られてくるため、2日に1回夜勤があるうえ10連勤なんてこともザラ。しかも、一度でも予報をはずせばクレームの電話が鳴り止まず、そのストレスから職員はうつ病を発症するケースも多いと聞きます。そのため誰も予報官の仕事をやりたがらず、気象予測の精度も落ちていくわけです。また、韓国のテレビは日本以上に視聴率至上主義なため、ニュース番組のお天気キャスターも気象の素人である美人女性ばかり起用し、肝心の天気を伝える時間もわずか1分程度。気象専門家が活躍する舞台がない韓国では、誰も気象のプロになろうとは思わないのでしょう」(気象庁関係者)
気象衛星からの天候情報は、軍事作戦や防災目的でも使用されるため、安全保障の側面からも重要だ。「天気予報が当たらない=軍事防衛力が脆弱である」という残念な事実に、果たして韓国は気づいているのだろうか。
(道明寺さとし)