ディープインパクト「種付け中止」で期待がのしかかる後継種牡馬

 2012より7年連続でリーディングサイアーとなったディープインパクト(牡17歳)が、種付けを中止した。
 
 これにより、来年生まれてくる仔はわずか20頭前後。今年はもう一頭の名種牡馬キングカメハメハ(牡18歳)も、免疫低下で種付けを行っていない。
 
 そこで問題となるのが、後継種牡馬だ。キングカメハメハの場合は、クラシック馬を輩出したルーラーシップやロードカナロアがいるのでひとまず安泰だが、ディープインパクトの場合、まだこれといった種牡馬が出ていないため、少々心配だ。

「2013年に種牡馬入りしたディープブリランテとトーセンホマレボシは、それぞれセダブリランテス、ミッキースワローという重賞勝ち馬を出していますが、クラシックでの活躍がなく、もう一つインパクトに欠ける。それだけに、今年産駒をデビューさせるキズナやリアルインパクトに寄せられる期待は大きい。とりわけ、182頭の産駒登録数を誇るキズナへの関係者の思いは非常に強いものがあります。生産者からは『産駒の中にはキズナらしいオーラを放つ馬もいて楽しみです』という声が聞こえてきます」(スポーツ紙競馬担当記者)

 ただしディープインパクトは、短距離やダートでも活躍馬を出せるキングカメハメハと比べると、産駒の適性の幅も狭い。後継種牡馬たちが、その点をクリアできるかも、重要なポイントになってくるだろう。

(兜志郎)

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