「お一人様600点限り」でマスク品薄に終止符!通販サイト「モノタロウ」の実力

 コロナ騒動が長引く中でしばらく品薄状態が続き、高額取引が問題視されてきたマスク。一時期は最高取引額が通常時の200倍にまで高騰し、国民生活安定緊急措置法なる転売規制まで導入された。

「ドラッグストアには開店前から行列ができて“密”が起きるなど、マスク販売をめぐって、さまざまな問題が浮上しました。入荷されても50枚入りおおよそ3500円前後でも飛ぶように売れた時期もありましたが、コロナ禍の前には700円程度であったことを考えると、コロナ前と比べると約5倍。しかし、4月の最終週あたりから値を下げはじめ、市場では飽和状態との見方も広まりました。とはいえ、いまだにドラッグストアやコンビニではマスクが売られているのを見かけませんね」(物流事情に詳しいライター)

 そんな品薄状態に終止符を打ったと言われるのが「モノタロウ」だ。筆者は寡聞にも知らなかったが、関西圏のユーザーや一部の業種の人たちの間では抜群の知名度を誇る通販サイトだという。サイト流通事情に詳しい業界関係者いわく、「『工具のアマゾン』との異名を持つサイトですね。ねじやボルト、空調配管工具、研磨剤にいたるまで、あらゆる部品や工具がそろっていて、内装や工事関係の仕事に就く人に重宝されています。特色は取扱商品の数の多さと、平日の15時までに注文すれば即日発送してくれるというスピーディーさですね。商品の補充力には定評があり、業界でも『モノタロウで品切れとなったら本当に品薄』『モノタロウに出始めたら市場で動き始める』と指標にしている人も少なくありません」とのこと。

 その「モノタロウ」がマスク販売を再開したことで、ネット上では《これでマスク転売屋を一掃だな》《シャープの抽選待ちだったけどつい買っちゃった》《モノタロウ侍が転売ヤーを成敗した!》などといった喜びのコメントがあふれていた。

「事業者向けと個人向けと両方のサイトがあります。事業者向けの方が1000万点以上と商品点数は多いですが、個人向けでも100万点ほどあります。事業者向けのサイトでも、個人での利用が可能で、会員登録する際に『個人』を選択すれば、普通にクレジット決済で購入できますよ。ちまたのホームセンターに行くより安く手に入るものも少なくないですよ」(前出・業界関係者)

 実際に注文したマスクが5月31日に届いたというユーザーに話を聞くと、「マスク購入ページで驚いたのが、『お一人様600点限りです』の文字。目を疑いましたよ。『1点限り』はこれまで何度も見ましたが『600点限り』って……。しかも60個単位で購入すると、大箱で発送してくれるようですね。自分は30枚入りのプリーツマスクを購入して送料込みで約1800円でした。関西の会社と聞いて、日にちがかるかと思ったら、なんと注文した翌日に品物が届きました」とのこと。

 転売屋キラーとしてその名をとどろかせた「モノタロウ」。これを機に愛用するユーザーが増えそうだ。

(オフィスキング)

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