「テラハ」最後のセリフに滲む花さんの優しさと“あいのりレスラー”の怒り

「ネットフリックスは『テラスハウス』(フジテレビ系)の新エピソードの配信をストップしていますが、木村花さんの死を悼むように、多くの視聴者が過去の映像を閲覧していたようです。最後の出演となった第42話では終盤に新入居者の中国人タレント、ロン・モンロウさんをみんなで迎え入れるシーンがあるのですが、そこで木村花さんはロンさんを気遣うように、『かわいい!』『日本に来たきっかけは何?』と積極的に話しかけていましたね。最後に映像に流れた花さんのセリフは『パチパチパチ』と、ロンさんを歓迎する拍手を言葉で表したものでした。なお、この第42話は5月25日未明にサイトから削除された模様です」(芸能ライター)

 人気女子プロレスラー、木村花さん(22)が逝去したのは5月23日。所属団体のスターダムからも死因について明かされていないが、花さんのSNSに“自死”をほのめかす投稿があったことから、自ら命を絶ったものと見られている。花さんがSNSで執拗に誹謗中傷にさらされていたのは、昨年から出演していた「テラスハウス」が原因だと見られている。

「試合で使用するコスチュームを勝手に洗濯され、縮んでしまったことに激怒した花さんが、その相手男性を強い言葉で責め立てるシーンが放送されました。その直後から花さんに対して『番組を辞めろ』といった書き込みがSNSで目立つようになりました。しかし、『テラスハウス』には、『台本は一切ございません』とのナレーションが流れているものの、以前から“台本の存在”が噂されており、放送作家などが作った大まかな流れを元に、それぞれの出演者が恋愛の役割を担っているとの疑惑が絶えません。あの花さんの怒りは本気だったんでしょうか」(テレビ関係者)

 冒頭で紹介した“ラストシーン”、日本に不慣れなロンさんを歓待する花さんの姿からは、そのような行動に走るとは想像がつかない。だが、過去には、写真週刊誌「FLASH」が同番組の“やらせ疑惑”を報じ、スタッフの指示で告白をしていることや、いくばくかの“特別手当”が支給されていたことが暴露されている。

「やらせだけではなく、制作スタッフが出演者にパワハラをしていたこと。出演者自身たちも、カメラのない場面で卑猥な行為を行っていたことなども報じられており、業界では視聴率はいいけど“いわくつきの番組”として有名でした」(前出・テレビ関係者)

 5月25日には、同じくフジテレビ系の恋愛バラエティー「あいのり」に出演した経験を持つプロレスラーの崔領二が《テレビという嘘》と題してブログを更新。テレビ出演によって、プロレス団体にスポンサーがつくなどのメリットがあったことにも触れたうえで、《全部とは言わないけれど、多くのテレビ製作は卑怯だ》《素人を集め、テレビに出たいという彼らの願望を利用し無茶をさせ、それを編集しまくり、インパクトと面白さだけを強調して放送する》と綴った。さらに「テラスハウス」についても、《今回の制作者どもよ恥を知れ》と怒りをにじませたのだった。

 今回亡くなった木村花さんも、強そうな外見とは違い、内面は繊細で礼儀正しく、思いやりのある性格だったと多くの関係者が証言している。訃報を受け、「テラスハウス」の打ち切りは避けられないとの見方もあるが、その闇は深まるばかりだ。

(金沢伝之助)

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