新型コロナウイルス感染拡大により外出自粛が広まる中、「名代 富士そば」を運営するダイタンイートは創業以来初となる出前サービスを開始した。首都圏を中心に駅前に店舗を多く構え、安くて早い立ち食いの「富士そば」は多くのサラリーマンから支持されているが、テレワークにより家で働くサラリーマンたちに出前は支持されるのだろうか。
「出前は東京、神奈川、千葉の22店舗からスタートし、今後は状況により拡大を検討するとのことです。配達はウーバーイーツではなく、出前館が代行。メニューは、『かけそば』や『肉富士そば』『かつ丼』など人気メニューとトッピングを合わせて22種類のメニューが用意されています」(フードライター)
しかし、問題は配達代を含めた価格設定だ。店舗では一杯310円のかけそばが出前では500円、かつ丼も500円が750円とどちらも1.5倍以上となっているのである(最低注文金額は800円から/エリアによって異なる)。これにネット上では、《かけそば一杯500円とか高すぎだろ》《富士そばは立ち食いでササッと食べるから良いんであって、余分なお金を出して出前まで取るかというと…》《言うほど家で仕事しながら富士そば食べたいか?》《自宅で富士そばか…一度は食べてみたい気もするけど》など「一杯のかけそば」をめぐって激しい論争が繰り広げられていた。
「確かに家で働くサラリーマンには決して優しくない価格設定になっていますが、そばとつゆを別容器に入れて、そばがのびるのを防ぐなどの工夫もされているそうなので、富士そばファンであればギリギリで納得できる価格設定かもしれません。むしろ在宅勤務のお父さんサラリーマンは、ふだんの仕事中のランチ内容を家族に伝える意味でも、一度頼んでみる価値はあるかもしれませんね」(前出・フードライター)
富士そばの試みはどう出るか。
(小林洋三)