4月19日から公開されている東京都の動画が話題だ。人気者のHIKAKINを筆頭に4人のユーチューバーが出演し、口々に「外出を控える」「3つの密を避ける」「ソーシャル・ディスタンスを守ろう」などと呼びかけるもの。テレビでもCMとして放送されており、観たことのある人も多いことだろう。
若者の間で人気の知名度の高いメンバーが揃っていることもあり、東京都庁広報課のツイッターで公開された動画は30万回以上、小池都知事のツイッターでは100万回近くも再生されている。だが、そんな動画に様々な批判が寄せられているという。
「出演者全員が大手のユーチューバー事務所『UUUM』に所属しています。またHIKAKINが啓蒙メッセージを発する一連のユーチューブ動画には『この動画は収益化していません』と但し書きがあるのに、こうした類の文言がないこともあって、《東京都とUUUMが癒着しているのは問題》《都民の血税から多額のギャラを払うのはおかしい》といった批判が目立ちます。ただ、批判の正当性はともあれ、主張としては理解できる部分も。それに対して、出演者のはじめしゃちょーやゆきりぬへの個人攻撃と言えるバッシング攻撃も繰り広げられており、そちらはさすがに看過できない内容なのです」(芸能ライター)
なぜHIKAKINやエミリン(大松絵美)にではなく、2人だけに批判の矛先が向かうのか。それは東京都民ではないからだというのだ。
「はじめしゃちょーは富山県出身で、静岡市在住を公言。新潟県出身のゆきりぬは横浜国立大学卒がウリで、現在も神奈川県在住と目されています。そのため、都民でない2人が東京都の啓蒙動画に出ることは不適切だという声があがっているのです。しかし、東京都の動画に都民以外が出演してはいけないという決まりや慣習はありませんし、そもそも東京都の職員にも都内に住んでいない人は少なくありません。なにより新型コロナウイルスという国難のなか、都民か否かを問うことに何の意味があるのか。批判のための批判こそ、批判されてしかるべきでしょう」(前出・芸能ライター)
はじめしゃちょーらに心ない批判を寄せる連中には、吉村大阪府知事が発した「エリアってそんなに問題か?同じ日本国民でしょ」という言葉を贈りたいものだ。
(北野大知)