新型コロナ禍の外出自粛要請やテレワークの普及が在宅時間の増加をもたらし、その結果、ペットを飼い始める世帯が増えているそうです。
ペットを飼っている方はもちろん、これから飼おうと思っている方にもおすすめしたいのが「ペットフード/ペットマナー検定」。その名のとおり、ペット飼育にあたってのしつけ方やマナー、ペットフードの知識が学べる検定です。
「なぜペットマナーとペットフードを同じ括りで学ぶ必要があるの?」と疑問に思う人もいるでしょう。しかし、人間とペットの共生社会を実現するためには、飼い主の義務とペットの健康の両輪を成立させる必要があるのです。ペットマナーについては、過去にこの連載で「動物愛護社会化検定」を扱ったこともあり、今回はペットフードにフォーカスして紹介します。
それでは例題を見てみましょう。
〈問1〉1960年に日本で初めて製造・販売されたドッグフードは【1】ビスケットタイプ、【2】ジャーキータイプ、【3】冷凍タイプ、【4】ウェットタイプのうちどれ?
〈問2〉猫の必須栄養素の一つといわれているものは【1】ゼラチン、【2】タウリン、【3】オルニチン、【4】ソマトスタチンのうちどれ?
受験コースは「犬コース」と「猫コース」に分かれており、受験料はいずれも3000円。インターネットで選択式の問題に答える形式で、例題の答えは〈問1〉が【1】、〈問2〉が【2】となっています。
犬や猫は年齢に応じてフードを変えていくのがもはや常識。必要なカロリー、必須アミノ酸の量、理想の栄養バランスなどが異なってくるため、成長段階に合わせたフードを選ぶことが大切です。愛するペットが長生きできるかどうかは、飼い主のフードリテラシーにかかっていると言っても過言ではありません。
そしてペットフード市場は成長の一途。矢野経済研究所の推計では、2018年に5200億円だった経済規模は、21年には5800億円に達すると予想されています。
また、冒頭でお伝えしたように、コロナ自粛による「巣ごもり需要」によってペットを飼う人が増えた今の状況は、大きなビジネスチャンス。ペット業界で働く人もそうでない人も専門知識を生かして起業するには絶好のタイミングかもしれません。
一例を挙げると、ペットフード関連の有料セミナー。Zoomなどのウェブサービスを活用すれば、会場室の利用料などの経費をかけずに収益をあげることができるはずです。ペットフードのノウハウに特化したYouTubeチャンネルを開設するのもおもしろいかもしれません。また、東京都内では「手作りペットフード」を売りにしたカフェが好評を博していて、常連客がペット同伴で訪れているそうです。
ビジネスを通して人間とペットの共生社会の実現に貢献してはいかがでしょうか。
儲かる指数:75
鈴木秀明(すずきひであき)/81年生まれ。東京大学理学部、東京大学公共政策大学院を経て資格アドバイザーに。取得資格数は約700。