「M-1」「THE W」の意外な共通点、ファイナリストの近親者は超大物

 お笑い業界には、4大メジャー賞レースがある。春に開催されるピン芸人日本一決定戦の「R-1ぐらんぷり」(フジテレビ系)。続いて秋にはコント日本一を決める「キングオブコント」(TBS系)。年末の12月は、漫才日本一決定戦の「M-1グランプリ」(テレビ朝日系)と、女性芸人最強を決める「女芸人No.1決定戦 THE W」(日本テレビ系)だ。

 歴史がもっとも古いのは、01年に初開催された「M-1」。対して浅いのは、17年にはじまったばかりの「THE W」だ。歴代王者の総数やエントリー数、視聴率や認知度、注目度でいけば、最も権威あるのは「M-1」であるといえるだろう。

「M-1」からは、これまで14組のチャンピオンが誕生している。対して「THE W」は、まだ2組。ところが、昨年の両大会にはある共通点があったという。関西の大物を“身内”にもつファイナリストがともにいたのだ。

「身内に大物がいるM-1ファイナリストは、敗者復活から勝ち上がってきた兄弟漫才師・ミキです。初出場となった17年は3位で、18年は4位と結果こそ振るいませんでしたが、テレビ番組に引っ張りダコ。2人のお母さんのお兄さんが、あの上岡龍太郎です。80年代から90年代にかけて、地元の関西のみならず全国区の番組で大活躍しましたが、2000年にスパッと芸能界を引退。以降、表に出てきたのは、漫才師時代の相棒である横山ノックさんが亡くなったときだけです」(芸能ライター)

 対して、「THE W」で初めて生放送でネタを披露した貧乏主婦芸人・あぁ〜しらきも、近しい人が関西の大物だ。サンドウィッチマンの事務所の後輩で、42歳のしらきは、芸歴およそ17年。芸人デビューしたころは、コンビ芸人だった。その相方というのが大物の関係者なのだ。

「上方漫才界の重鎮である中田ボタンの息子・藤長勇希です。コンビ名は、留守番刑事。ほんの2、3カ月で解散したそうですが、彼女にとってはこれが唯一のコンビ活動でした。のちに、サンド・伊達みきおの一番弟子になって、長い貧乏生活に突入しました」(前出・芸能ライター)

 また、上方落語の重鎮である桂きん枝の甥には、コンビ芸人のバンビーノ・藤田裕樹がいる。バンビーノは14年と15年の『キングオブコント』ファイナリスト。「ダンシングフィッソン族」という芸でプチブレイクした2人組だ。

 今年、彼らの中からチャンピオンが誕生するだろうか。

(北村ともこ)

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