牛丼チェーンの「松屋」を運営する松屋フーズホールディングスは3月12日、「ステーキ屋松」なる新業態の“ステーキ店”を、東京の中央線三鷹駅北口にオープンさせた。
この新店、コンセプトが「厳選された素材を使用したボリューム満点かつ健康的なメニューを手軽な価格で日常的に」というだけに、ペッパーフードサービス運営の「いきなり!ステーキ」に対抗するものとして注目を集めている。
「『ステーキ屋松』と『いきなり!ステーキ』の最もお手頃なメニューを同じ200gの税込み価格で比較してみると、『ステーキ屋松』の〈松ステーキ〉が1000円(サラダ・スープおかわり無料、ライス別)、『いきなり!ステーキ』の〈CABワイルドステーキ〉が1220円(ライス・サラダ・スープ付。ランチのみ)で、『ステーキ屋松』の方がライス150円を付けても安い。しかもサラダとスープはおかわりし放題で、よりお得感があります」(フードコンサルタント)
さっそく「ステーキ屋松」を利用した客からは、《ミスジを使った松ステーキ食べたけど、うまいし「いきなり!ステーキ」のワイルドステーキより安い》《「松屋」と同じ券売機式だから、部位とグラム数を口頭で言わなくて済むし面倒くさくない》などの声があがり、おおむね好評のようだ。
「『いきなり!ステーキ』は、値上げによる客離れと米ステーキ店を展開している子会社の業績不振の影響で、昨年12月連結決算で8年ぶりの赤字に転落しており、既存店の売上減や客単価の下落を懸念する専門家も少なくありません。もし『ステーキ屋松』が現在の価格とクオリティを維持したまま店舗数を増やすことができれば、『いきなり!ステーキ』をひっくり返す日がやって来るかもしれません」(経済ジャーナリスト)
今後の激突ぶりに注目だ。
(小林洋三)