侍ジャパンの小林が二軍待機? 巨人の「捕手ダブつき」問題

 プロ野球開幕戦が来週に迫った。どの球団も、一軍当落ラインにいる選手のサバイバルレースが激しさを増しているが、プロ野球ファンを驚かせたのは、巨人の登録メンバー。阿部慎之助が捕手に再コンバートされたからだ。

 巨人は昨オフ、FAで西武から炭谷銀仁朗も獲得し、さらに2年目の大城卓三の評判も良い。通常、試合出場登録する捕手は3人なので、3年連続リーグトップの盗塁阻止率を誇る小林誠司もうかうかしていられない。仮に選に漏れれば、原巨人は“侍ジャパン”代表を二軍待機させるという贅沢すぎる布陣となる。

「12日に阿部が左ふくらはぎを痛め、3軍合流となりました。万全を期すため、このまま阿部を下で調整させる選択肢もありますね」(スポーツ紙記者)

 だが、阿部はチームの精神的支柱でもある。大事に至らなければ阿部が戻り、小林二軍落ちの可能性は捨てきれない。

 そもそも、小林の評価が芳しくない一番の理由は「打てない」からだ。ところが、先のスポーツ紙記者はこう言うのだ。

「小林はペナントレースと関係のないところではしっかり打っている。オールスターゲームや侍ジャパンではバットでも結果を出していますよ」

 3月9日に行われたメキシコ代表との強化試合1戦目に、小林は代打出場している。結果は出なかったが、稲葉篤紀監督が打撃難の小林を打席に送った理由は、代表招集後の打撃練習で快音を響かせていたからだ。

「稲葉監督自ら打撃投手を務め、小林の打撃が好調だと確信したんです」(球界関係者)

 小林は2017年のWBCで打率4割5分のハイアベレージを残した。侍ジャパンでは小林はラッキーボーイ的存在として高く評価されているという。

 侍ジャパンのタテジマユニホームで活躍する小林を見るにつけ、捕手がだぶついている巨人よりも、阪神やDeNA、ロッテやヤクルトのタテジマが似合うように思えるのは筆者だけだろうか。

(スポーツライター・飯山満)

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