「いきなり!ステーキ」原材料高騰で看板商品が販売休止の「泣き面に蜂」

 ステーキ専門店「いきなり!ステーキ」は2月27日、食肉原材料高騰の影響により、「ワイルドステーキ」など5商品を一部店舗において一時販売を休止すると発表した。同チェーン一番の人気商品がメニューから消える異常事態に、ネット上では驚きの声が相次いでいる。

「公式サイトに掲載された情報によると、US産チャックアイロール(肩ロース)の価格高騰を受け、これを使用しているワイルドステーキ、ひとくちカットステーキ、チキン&ひとくちカットステーキ、ワイルドコンボ、アプリ会員向けのタダ肉クーポン(ワイルドステーキ)を3月1日〜13日までの約2週間、一部店舗にて販売を一時休止するといいます」(フードライター)

 新型コロナウイルスのパンデミック以降、物流の混乱や原材料価格の高騰が加速し、昨年には「マクドナルド」で「マックフライポテト」のMサイズとLサイズが一時販売中止になる事態が発生していた。ただ、店の看板メニューがおよそ2週間も販売されないというのは異例中の異例。この異常事態にいきなり!ステーキファンからは悲鳴の声も上がっている。

「販売休止は一部店舗といいますが、対象店は138店にのぼるので大半の店舗でワイルドステーキが食べられなくなりますから、影響は決して小さくないでしょう。今年に入ってから同チェーンでは、新年早々に使い勝手が悪すぎる福袋が物議を醸し、2月には利用客がソースの容器に直接口を付ける迷惑動画が拡散。そして、今回のワイルドステーキの販売休止ですからね。昨年8月に創業者で名物社長だった一瀬邦夫氏が退任して長男の健作氏にバトンが渡されましたが、なかなか会社も落ち着きませんね」(経営コンサルタント)

 今後は安定供給に向け、引き続き取引先と協力して最大限の対応を行うとしているが、再び看板商品が販売休止なんて事態にならないことを願うばかりだ。

(小林洋三)

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