いきなり!ステーキ「肉マイレージの仕様変更」に古参客が嘆きの声「もう食べがいがない…」

 ステーキチェーンの「いきなり!ステーキ」は、5月から公式アプリで貯められる「肉マイレージ」の付与を、これまでの「食べたステーキのグラム数」から会計金額ベースに変更することを公表した。金額ベースにすることで、以前よりポイントがたまりやすくなるが、肉マイレージを愛好する古参の利用者は肩を落としているという。

「肉マイレージは、獲得ポイントによってシルバー、ホワイト、ゴールド、プラチナ、ダイヤモンドとランクが上がって、様々な特典がもらえるシステムになっています。これが5月1日からは会計金額によってポイントが貯まる仕様に変更となるのですが、例えばワイルドステーキ150gのランチセットを注文した場合では、これまで150gで進呈されていたものが300g相当となり、ポイント的には多く貯まってランクアップもしやすくなります」(グルメライター)

 肉マイレージは、同チェーンがオープンしてからおよそ半年後の2014年7月に導入されたポイントシステムで、当初はゴールド以上であれば来店ごとにソフトドリンク1杯無料や誕生月にUSリブロース300gが無料になるなどの特典があった。最盛期にはおよそ1500万人の会員がおり、ゴールド以上の上位メンバーも110万人以上いたという。

 さらに、月に1回は会員だけが参加できる「肉友クラブパーティー」が開催され、大盛況となっていた。いきなり!ステーキが快進撃を続けた要因の1つに肉マイレージの存在があったのは事実だろう。ところが…。

「会員を熱狂させたのは食べたステーキのグラム数がランキングで公開されていたこと。ランキング表に載ることを目標に足繁く通ったというファンも多いのです。ちなみに、現在の総合ランキングのトップは1.7トン。しかし、これが会計の金額ベースになってしまうと、表示される肉マイレージは必ずしも食べたステーキのグラム数ではなくなってしまうため、これまで必死にライバルたちとしのぎを削ってきた古参の利用者は『これではもう食べがいがなくなる』とがっかりしているのです」(フリージャーナリスト)

 実は、肉マイレージについては、以前もサービスを改変したことがあった。だが、この時の改変は不評で利用客が激減し、急きょ内容を戻したという経緯がある。今回の仕様変更ではポイントが貯まりやすくなる一方で、古参客の利用頻度が減ってしまう可能性も指摘されている。

 同チェーンは4月から料金の値上げを実施したばかり。加えて今回のマイレージ変更である。利用客の賛同を得られるかどうか、正念場となりそうだ。

(小林洋三)

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