「2月10日、IMF(国際通貨基金)は日本経済に関する年次審査報告書を発表し、高齢化に伴う社会保障費増大が財政に悪影響を及ぼすと懸念して、『消費税を2030年までに15%へ引き上げるべきだ』と提言したのです」(社会部記者)
これにネット上では《IMFは日本を壊滅させたいとしか思えない》《財政を再建させるためなら国民はどうでもいいのか?》《もしIMFの提言を元に安倍総理が増税を検討したらどうしてくれる》《昨年消費税を10%に上げて日本が良くなったとでも本気で思っているのですかね?》など、戸惑いと批判の声が殺到している。
IMFは少子高齢化によって今後40年間に人口が25%以上減ると予測し、日本のGDPは25%下振れすると結論づけている。労働生産性は下がる一方で社会保障は増えていくため、財政面はより困難になると説明。50年までには20%へ消費税を引き上げることも提言している。
「昨年10月の消費増税後、消費は落ち込み、様々な景気指標も減速が目立っていることから、安易な消費増税はかなりの危うさを孕んでいるでしょう。ヨーロッパの特に北欧では消費税が20%を超えるところも少なくありませんが、そういう国では医療費や教育費が無料になっていたり、老後の保障があったりと見返りがあるシステムになっているため、日本の財政が悪化しているという理由だけで消費税を15%、20%にすれば、国民の反発とともに、ますます消費が冷え込むことは間違いないでしょう」(経済ジャーナリスト)
結局、しわ寄せが弱者に行きそうだ。
(小林洋三)