新型肺炎の感染拡大を受けて、「ユニクロ」を運営するファーストリテイリングは2月7日、中国国内にある370店舗を休業させていることを明らかにした。
「ユニクロは中国で約750店舗を展開しているので、およそ半分の店舗が休業していることになります。なお、今後の営業再開については、店舗が入る『商業施設ごとの判断になる』といい、現段階では目処が立たない状況だといいます」(社会部記者)
ユニクロは韓国での不買運動や香港で長引くデモの影響で、20年8月期の連結業績予想を下方修正したばかりだった。そこに来て中国の新型肺炎の感染拡大が重なったため、昨年7月に最大7万230円あった株価は、一時5万8000円を割り込むまで下落している。
「中国370店舗の休業はユニクロに打撃を与えていますが、それよりも大きな問題となっているのが、ユニクロの商品の大部分を生産している中国工場が閉鎖していることです。このまま再稼働ができない状況が続けば、日本のみならず世界各国でユニクロの商品が品薄になる可能性さえ孕んでいます」(経済ジャーナリスト)
ネット上では《従業員の安全を考えれば仕方ない》とする意見が多く見られるが、ユニクロにとってはあまりに厳しすぎる逆風が吹いている。
(小林洋三)