「翔んで埼玉」でネタにしてほしかった大宮駅「JRと東武の遺恨」

 GACKTや二階堂ふみが出演し、昨年予想外の大ヒットを記録した映画「翔んで埼玉」が2月8日、フジテレビ系で地上波初放送される。同映画は“埼玉あるある”をたっぷりと盛り込み、埼玉県民なら思わず笑ってしまうシーンの連続。特に大宮市と浦和市がライバル関係にあることをネタにした口論の場面は「県民にしかわからない大爆笑シーン」として高く評価されている。

 今ある“埼玉あるある”をすべて盛り込んだのではないかというほど内容の濃い翔んで埼玉だが、採用されなかった“ネタ”もある。中でも取り上げてほしかったとの声が高いのが、JRと東武鉄道が繰り広げる大宮駅をめぐるバトルだ。

 東武アーバンパークラインは大宮駅でJRと接続する。だが、東武からJRへ直接行ける改札は設けられていない。JR新宿駅であれば、京王線や小田急線からJRに直接入れる連絡口があるが、大宮駅の東武とJRにはない。東武アーバンパークラインからJRの各線に乗り継ぐ場合は、いったん東武の改札を出て、改めてJRの改札を通らないといけない。

「これはあまりに不便だと、東武鉄道の利用者から連絡口を作ってほしいという要望が出ています。もう50年ぐらい前からありますね。ところがいっこうに設置されないんです。東武側は要望しているのに、JR側が拒否していると言われています」(鉄道ライター)

 その理由は連絡通路を作るスペースがないからだとされている。また、東武アーバンパークラインを降りた乗客が連絡口に殺到するのが危険だからだという説もある。

「実際のところはよくわかりません。ただ、いったん改札から出させることで、大宮駅ににあるJRの商業施設を利用してほしいとの思惑があるとも言われています。さらに東武鉄道とJRの前身である国鉄は、昭和30年代に日光へのアクセスを巡って激しい競争を繰り広げたことがあり、その時の遺恨とも。いずれにしても東武とJRの連絡改札がないのは事実です」(前出・鉄道ライター)

 ぜひ「翔んで埼玉2」を制作する時は、大宮駅をめぐる骨肉バトルもネタにしてほしいものだ。

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