「有馬記念」大穴座談会(2)皐月賞1、2着馬で高配当、サートゥルナーリア本命

水戸 では、キャプテンの本命にいこうか。

渡辺 サートゥルナーリアで皐月賞1、2着馬のワンツーを狙います。僕は3歳馬の中で実力ナンバーワンだと思ってるんです。過去7戦5勝で負けた2戦はいずれも東京。左回りが苦手というよりも、東京だとなぜかテンションが上がるみたいなんです。もし当日、パドックで首を上下に振っていたらダメかもしれないけど、ホープフルS、皐月賞を勝っているように、この馬は中山がいちばん向いている感じもします。

松中 3歳馬のワンツーですか。私も3歳馬の3頭には注目していて、印的には△の1番手が菊花賞馬のワールドプレミア、2番手がサートゥルナーリアです。

渡辺 ヴェロックスを対抗にしておいてなんですが、今年の菊花賞はレベルがね‥‥。正直、今までワールドプレミアが強いと思ったことはないんですよ。

水戸 まだまだこれからの馬だとは思うけれど、菊花賞から直行する馬は当日の気配にも注意が必要。成長期ということもあるけど、ちゃんと調教していても重め残りで出てくるケースもあるから。

渡辺 水戸さんに聞きたいんですけど、今年の3歳馬のレベルをどう思われてます? 古馬と対決した秋のGⅠ戦、天皇賞・秋や安田記念では、まったく通用しなかったじゃないですか。

水戸 本当のトップレベルの3歳馬になると、2キロ軽い斤量で出走できることもあり、この時期は古馬との力差がなくなってくる。過去10年でヴィクトワールピサ、オルフェーヴル、ゴールドシップ、サトノダイヤモンド、ブラストワンピースが3歳時に有馬記念を勝っているけど、それらの馬たちに比べると、今年の3歳勢はまだ若さを多分に残しているような気がしないでもない。

松中 この秋、芝のGⅠ戦で古馬と戦って馬券になった3歳馬は、エリザベス女王杯3着のラヴズオンリーユーとJCで2着したカレンブーケドールだけです。

水戸 どっちも牝馬だろ。私はその牝馬が今年のカギを握っているとニラんでいる。ということで本命はクロコスミアだ。

渡辺 牝馬の中でも、いちばんの熟女(笑)。

水戸 6歳馬だが、エリザベス女王杯で3年連続2着しているように軽くみてはいけない。中山は2戦して【4】【6】着だけど、6着だった3月の中山牝馬Sにしても勝ち馬とはコンマ1秒差。脚質からみて中山が不向きなはずがなく、アーモンドアイより前で競馬ができて、最後の坂を上がったところで前の馬をちょい差し─。あとは最後までふんばりきれるか、どうか。

渡辺 鞍上の藤岡佑騎手も去年のNHKマイルCを勝ってから、一皮剥けた感じもします。

松中 う〜ん、展開的にはアエロリットが逃げて、そのあとキセキやクロコスミア、サートゥルナーリア、スティッフェリオなど、前で競馬をしたい馬がたくさん。馬場が荒れてきてタフさが求められるようになれば差し馬が届くと思うので、前の馬たちはちょっと厳しいのかな‥‥。

水戸 馬場がシブっても問題ないし、必ずしも前で競馬をしなければいけない馬じゃない。前走の斤量56キロから今回は55キロで走れるのも好材料だ。

キャプテン渡辺:ピン芸人。テレビ東京「ウイニング競馬」に出演中。競馬歴は24年目。今年の回収率は驚異の120%超えという穴党の勝負師。

松中みなみ:タレント。競馬歴は9年。「サンスポZBAT!競馬」で予想を公開中。今秋、初主演映画「OUTZONE」が公開されるなど、女優としても活躍中。

水戸正晴 サンケイスポーツ記者。競馬記者歴は45年目。穴党にファンが多く、愛称は「水戸万助」。週刊アサヒ芸能で連載「『絶対万券』論」を執筆中。

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