一説によると、数千種類あるとも言われているスポーツの種目数。全世界における競技人口がもっとも多いのはバレーボールの5億人で、バスケットボールの4.5億人、卓球とクリケットの3億人、サッカーの2.6億人と続き、東アジアや北中米以外のほとんどの国では人気がない野球でさえ3500万人だ。
そんな中、実際には名前すら聞いたことのないようなスポーツのほうが多く、競技人口が世界で数万人以下なんて種目は珍しくない。そうした種目であれば日本国内の競技人口も少なく、これから始めた場合でも日本代表など国内トップクラスの選手になれる可能性もゼロではないだろう。
「五輪種目だと射撃のピストルの国内の競技人口は約600人で、冬季五輪の花形種目のひとつでもあるスキーのジャンプ競技は350人程度です。ただし、いちばん少ないのは、フェンシング、水泳、馬術、レーザーラン(射撃+ラン)の5種目で競う近代五種で男女合わせて50人ほどしかいません。しかも、いずれも女子のほうが競技人口は少ないのでチャンスです」(スポーツジャーナリスト)
一方、五輪種目以外になると競技人口の少ないマイナー競技だらけだ。馬に乗りながら行うバスケットボールやラグビーのような内容の「ホースボール」は発祥のアルゼンチンでは国技で、海外ではそれなりに人気があるが日本での競技人口は約40人。さらにインド発祥の「カバディ」はアニメ化された人気漫画「灼熱カバディ」の影響で競技自体の知名度は高いが、女子に限定すると国内の競技人口はこちらも40人ほどだ。
「これらの種目よりさらに競技人口が少ないのは、離れた的にボールを近づける陸上版カーリングの『ラッファ』。欧州では人気でイタリアにはプロリーグもあり、24年パリ五輪の正式種目候補にも挙がりましたが、日本の競技人口は約20人だと言われています」(同)
我々が知らないだけで未経験者でも努力次第でトップに立てる可能性を秘めたマイナー競技は思ったより多いのかもしれない。