興収130億円超え「天気の子」が制した今夏の映画市場は“超激戦区”だった

 大ヒット公開中の新海誠監督最新作「天気の子」が7月19日の公開以来、75日間で観客動員1000万人を超え、興行収入も130億円を突破したことが10月2日、分かった。

 2019年夏の映画市場を席巻する目玉作品として満を持して封切られ、公開からわずか34日間で興行収入100億円というスピード記録を樹立していた「天気の子」。今回、そこからさらに41日間を要して133億円もの興収を積み上げ、邦画&洋画を含めた2019年度公開作品の中でNo.1の成功を収めている。

 異常な気候変動に翻弄される時代を生きる主人公の森嶋帆高と天野陽菜が、各々の運命と向き合う様を描いた本作は老若男女を問わずに愛される普遍的なテーマを掲げており、すでに140もの国と地域で配給されることも決定。日本映画としては異例となるインドでの公開も控えており、“天気の子旋風”はまだまだ今後も続くことになりそうだ。

「新海誠監督はこれで前作『君の名は。』に続いて2作連続で観客動員1000万人&興行収入100億円超えを果たしたことになりますが、そもそも邦画の興行収入が100億円を突破すること自体が異例です。しかも2019年の夏の映画市場ではディズニー渾身の超大作である『アラジン』や『ライオンキング』、さらにはピクサーの超人気作『トイ・ストーリー4』やアクション大作『ワイルドスピード スーパーコンボ』がひしめき合う“超激戦区”でしたからね。そうした状況を単独で勝ち抜き、公開から11週目の現在でも国内の興行収入ランキングで3位に居座り続けているのは素晴らしいロングランヒットといえるでしょう。『天気の子』のおよそカ1カ月後に日本で公開され、世界的な大ヒットを記録している『ライオンキング』ですら現在は国内ランキングで10位ですからね。いかに『天気の子』がしぶとくヒットし続けているかが分かります」(テレビ誌ライター)

 長い下積みの日々を過ごし、2016年の「君の名は。」の特大ヒットで一気にスターダムに躍り出た新海監督。ネットでは早くも次回作への期待が渦巻いているが、今後もこの才能に溢れた鬼才から目が離せそうにない。

(木村慎吾)

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