W杯アジア予選、森保監督が選出した「ガチメンバー」に異議続出のワケ

 日本代表を率いる森保一監督が10月3日、今月中旬に開催されるカタールW杯アジア2次予選2試合に臨む日本代表メンバー23名を発表した。

 負傷を理由にメンバー漏れしたブレーメンのFW大迫勇也を除けば、MF中島翔哉やMF南野拓実、MF堂安律、MF柴崎岳、DF吉田麻也らが順当に選ばれ、今年6月に代表初選出されたマジョルカのMF久保建英も連続で選ばれる“順当な23人”となり、日本代表では類を見ない20名もの海外クラブ所属選手がひしめき合う豪華なネームリストとなった。

 しかし、FIFAランキング31位の日本代表が、同ランキング183位のモンゴル代表(10日に対戦)や、同115位のタジキスタン代表(15日に対戦)を相手に本気のメンバーを選出し、疲労が蓄積していると思われる18歳の久保にも休養を与えなかったことに対しては反発の声も上がっている。

「現在の森保監督率いる日本代表には戦術のバリエーションや層の深さという点での課題が残っており、完全にスタメンに定着した中島翔哉や南野、堂安といった2列目の選手を脅かすような存在が台頭していないことも今後は問題になるでしょう。その為にも、今回のような格下のアジアチーム相手には“ベストメンバー”で挑むのではなく、実験的にJリーグで活躍する若手などを試す必要があったとも考えられます。サポーターからも今回発表された23名の顔ぶれに対して『ヨーロッパで移籍したての久保、堂安、中島あたりは代表呼ばずにチーム定着をさせる方が有意義では? むしろJリーグにいる人材発掘に使ってほしい』『今しか色んな選手試せないよね。あと協会はまだ18歳の久保を潰す気ですか?』『モンゴルやタジキスタン相手ならベストを揃える必要なし。試したい人、五輪世代の強化も考え、欧州組を消耗させないことも大切』などと様々な指摘が寄せられています。今回は2次予選の中でもかなり戦力差の激しい2試合となるため、新戦力の発掘に使って欲しかったという声が多くありますね」(スポーツライター)

 選手層の底上げを図るためにも、今回の代表ではよりフレッシュな面々で競争力の高いチームを構成するべきだったとも思えるが、果たして森保監督はこのメンバー選出の裏にどのような戦略や狙いを隠し持っているのだろうか?

(木村慎吾)

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