昨季DeNAに所属し今はメキシカンリーグのディアブロス・ロホス・デル・メヒコ(メキシコシティ・レッドデビルズ)に仮住まい状態のトレバー・バウアーが、4月28日のキャトルメン戦に先発し、2勝目を挙げた。7回3分の1を投げ、無失点。前回登板も無失点で、まさに無双状態だ。
しかし、好投してもメジャーリーグ復帰は厳しいというのが大方の見方だ。
「現地では多くのファンがバウアーの投球を見に訪れ、メジャーのスカウトも目撃されていたという。ただ、スカウトについてはバウアーの視察が目的だったとは言い切れない。メキシカンリーグには元メジャーリーガーや、これまでチャンスを活かしきれなかった中堅どころがゴロゴロ在籍している。また、メキシコ出身のメジャーリーガーも多い。日本球界でのメジャースカウトは、千葉ロッテ・佐々木朗希など“特定の選手”を見に来るイメージだが、メキシカンリーグでは違う。現地スタッフではなく、アメリカ本国のスカウトによる定期的な視察が行われているんです」(夕刊紙記者)
こうしたメキシカンリーグにおけるMLBスカウト事情を聞くと、ここまで好投してもバウアーにオファーがないということはメジャー復帰の可能性は「ゼロ」と断言できるのではないだろうか。
「やはりバウアーはDeNAに復帰したほうがコワイですよ。DeNAは今季まずまずの好スタートを切りましたが、投手陣がイマイチで波がある。メキシコで無双状態のバウアーが帰ってきて中4日で投げてくれれば、首位阪神も安泰ではありません」(NPB関係者)
レッドデビルスとの契約は5月8日で終了する。果たしてDeNAとの再契約となるのか。
(スポーツライター・飯山満)