蘇った巨人・小林誠司が復活させた菅野智之の“変化”

 巨人ファンはさぞかしテンションが上がったことだろう。4月11日に神宮球場で行われたヤクルト-巨人の2回戦に、小林誠司捕手がスタメン出場。6回二死一塁の場面で先制タイムリーを放ち、これが決勝打となってチームは5対0で勝利した。小林の決勝打は582日ぶりということもあって、SNSでは「世界のKOBAYASHI」がトレンド入りする大盛り上がりだった。

 また、この日は先発した菅野智之投手が6回まで投げ3安打無失点で今季2勝目。開幕から2戦13イニング無失点で、復活を印象づけた。

 決勝打が大きく取り上げられた小林だが、実はリード面も素晴らしかった。サイン交換を最低限に菅野の投球テンポを速め、「逆玉」を上手く使って打者を翻弄。ベテランならではのワザを随所に見せつけた。「スガコバ」コンビは今季2度目だが、場合によっては大城卓三の代わりに他の投手でも起用される場面が出てくるかもしれない。

 スポーツライターが語る。

「菅野が復活したのは間違いなく小林のお陰でしょう。リードを全て任せているので、余計なことを考えずに投球に集中できる。大城ではこうはいかなかったのでは。昨季は常にイライラした表情でマウンドに上がっていたようですが、今季は実に生き生きとした表情をしている。文字通り息を吹き返した感があります」

 菅野はもともと神宮球場と相性が悪く、初勝利までに4年もかかった鬼門でもあるが、難なく突破した格好。ベテランバッテリーのさらなる活躍を期待したい。

(ケン高田)

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