鈴木おさむは猛省…40代から「ソフト老害」扱いされる「本人は気づかない言動」

 最近、よく耳にするようになった「ソフト老害」。もともと老害は周囲の声に耳を傾けず一方的に自分の意見を押し通す年配者を指す言葉だったが、これはシニア層に限った話ではない。特に会社では40・50代の上司がそんな振る舞いをすることは珍しくないからだ。

 だが、部下からソフト老害と見られていることに当事者のほとんどは無自覚だから厄介極まりない。篠田麻里子の妖演で話題のドラマ「離婚しない男」(テレビ朝日系)の脚本を担当し、3月末での引退を発表している放送作家・鈴木おさむ氏は自身がソフト老害化していることに気づいたひとり。

 1月に発売された自著「仕事の辞め方」(幻冬舎)では、それを自覚したエピソードを紹介している。自身の一言によって番組の構成が変更となり、若いディレクターが用意した映像がお蔵入り。その話を後に本人から聞かされ、後輩のクリエイターたちにとっては自分が老害そのものとなっていたというのだ。

「例えば、上司によっては自分の考えを一方的に押し付け、部下から意見されようものなら途端にキレる。これは極端な例ですけど、実際に不機嫌な態度を取る人は少なくありません。これでは信頼関係を築くどころではなく、部下は萎縮して仕事のモチベーションも上がりません」(人事コンサルタント)

 しかもタチが悪いことに、ソフト老害化したミドル世代ほど“部下に寄りそう理解ある上司”と勘違いしているという。

「『いつでも相談に乗るぞ』みたいなアピールをする上司はいますけど、その多くは単なる独りよがり。また飲みの席などで昔の仕事の武勇伝を語りたがる人もいますが、これも単なる自慢話になりがちです。そもそも当時と今では状況が違う。本当に部下が聞いて参考になるのか、話をする前に聞き手の立場で考えたほうがいいでしょうね」(前出・人事コンサルタント)

 これは決して他人語ではない。自覚していないだけで、すでに自分がソフト老害化している可能性だってあるのだ。

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