「ドミノ・ピザ」でも起きた「バイトテロ」この期に及んで連鎖する根本的な原因とは

 兵庫県尼崎市の店舗で従業員による不適切な行為があったとして、宅配ピザ大手「ドミノ・ピザ」が謝罪した「バイトテロ」騒動。アルバイトによる迷惑行為は今年に入ってすでに「しゃぶ葉」や「しんぱち食堂」などで相次いで発生しているが、この期に及んでなぜ、連鎖は止まらないのか。

 今回、「ドミノ・ピザ」で問題となったのは2月12日に撮影されたもの。ユニフォームを着た男性が「鼻でもほじって付けちゃうんじゃないのここに」と鼻の穴に指を入れピザ生地になすりつけるという動画で、SNS上に瞬く間に拡散された。

「これを受け『ドミノ・ピザ』は公式サイトにて、動画が12日午前2時頃に尼崎店のアルバイト従業員2名によって撮影されたものと認めて謝罪しました。なお、動画内で使用された生地は発酵前の段階のもので、客には提供されていなかったとしています。尼崎店は12日付で営業停止を停止。関与した従業員については解雇済みで、法的措置を検討していることも明らかにしています」(社会部記者)

「ドミノ・ピザ」の素早い対応には称賛の声が相次いでいたが、一方でつい先日も「しんぱち食堂」で起きたバイトテロで従業員が解雇され、法的措置が取られると報じられたばかりだ。

「バイトテロが繰り返されてしまう原因は、若者たちは不適切行為を撮影した動画をアップしても友人たちしか見ないと考えているためです。例えば、投稿から24時間以内に自動的に削除されるインスタグラムのストーリーに投稿しても、外部の人間が見る可能性は十分にありますからね。さらに友人たちだけに動画を共有したとしても、その友人がSNSのインフルエンサーに動画を提供する場合もある。さらに今の若者たちは迷惑動画やバイトテロなどが話題になっていることは知っていても、ニュースなどは見ず逮捕されたり法的措置を取られた事実などを知らない場合が多い。結局、目立ちたい精神だけでバイトテロに手を染めてしまうのです」(ネットライター)

 こうなると、あらかじめバイト中に撮影した動画をアップしたら賠償請求をする可能性がある旨の誓約書を書かせるような対応をとらなければ、食い止めるのは難しいかもしれない。

(小林洋三)

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