「顔と実名を出して大丈夫なのか?」「これ冤罪だったらシャレにならないよ」といったリアクションが寄せられたのは10月18日放送のフジテレビ系情報番組「めざまし8」。朝9時台に報じたのは、FNNの記者が遭遇したという盗み撮り事件の現場映像だった。
事件が起きたのは10月17日朝のことだった。記者が容疑者を追いかけながら「事件なんですけど」と警察に通報。「スーツを着た会社員の人が逃げてるんですけど」と言いながら、カメラは犯人の後ろ姿を捉えていた。そして5分後、付近にいた男性の協力によって、容疑者は確保された。
カメラにはグレーのスーツを着て道端に座り込んでいる男を映しだしていた。顔にボカシなどはなく、ナレーションは「現行犯逮捕されたのは兵庫県明石市の会社員」として、実名を伝えた。続いて、盗み撮り被害に遭った専門学生はこう訴えた。
「真横にいたのでおかしいな…と思ってて、友達にLINE入れて『盗撮されているかもしれない』って…」
その後、被害女性は容疑者を追跡。被害女性から事情を聞いた男性が一緒に追いかけて身柄をおさえ、現行犯逮捕につながったようだ。卑劣な盗撮犯の逮捕の瞬間をとらえたことで、FNNの記者のお手柄とも言えるが、ネット上ではさまざまな反応が寄せられた。
「『めざまし8』では実名をアナウンスして何度もその顔を映していましたが、容疑者のスマートフォンにはそれらしき写真や動画はいっさい残っていなかったとのこと。逃げている最中にすべて消去した可能性も考えられますが、当人は警察の調べに対して『盗撮はしていません』と否認。そのため、あくまで“未遂”での逮捕となったのでしょう。《盗撮男はぜったいに再犯する。顔をもっとさらしてほしい》《卑劣な盗み撮りは許せん》といった肯定的な意見が見られる一方で、《警察24時ならボカシ入れてたけど…》《証拠の動画もなくて顔出し報道して大丈夫か?》といった疑問の声も…。この番組では、つい先日にも民家に侵入する空き巣犯の映像を公開していましたが、こちらは明らかな確信犯なのに、顔にはボカシが入っていました。自社の記者が撮影したスクープだから容疑者の顔を出したのか、疑問が残るVTRでした」(メディア誌ライター)
なお、この逮捕映像はニュースサイト「FNNプライムオンライン」でも公開されていたが、現在は削除されている。盗撮はけっして許されない。事件の詳報を待ちたい。