鳥谷か藤川か…阪神・岡田監督の心配事は「18年ぶりのアレ」より次期監督

 18年ぶりの「アレ」を射程に捉えた阪神タイガースに、大きな心配事が生じている。8月23日発売の「週刊文春」によると、岡田彰布監督の体調に問題があるのだとか。

「現在65歳。サラリーマンならとうに定年を迎えている年齢で、12球団の監督でも最年長。昨秋の就任会見で『もうそんなに長くできない』と語っていましたが、シーズンが始まると長距離移動などで疲労が蓄積。最近の酷暑のせいで『あまり寝られない』と周囲にこぼしているというのです。そのため、今季優勝したとしても電撃引退もあると周囲は見ているのだとか」(スポーツライター)

 阪神では、2003年に18年ぶりの優勝を成し遂げた星野仙一監督が体調不良を理由にその年限りで勇退、その後を受けて第一次岡田政権が始まっている。

 では、仮に岡田監督が短期政権になるとして、誰が阪神の次期指揮官になるのだろうか。岡田監督の大学の後輩でもある現・パナソニック野球部コーチの鳥谷敬氏が最有力候補とみられているが、鳥谷氏は第一次岡田政権時にドラフト1位で阪神に入団。ショートのレギュラーに定着すると2年目から全試合出場を続けるなど活躍し、2017年には阪神生え抜き選手としては藤田平以来2人目の2000本安打を達成。2020年から2年間はロッテでプレーし、21年に引退した。

「鳥谷氏が監督候補なのは間違いないですが、抑えで活躍した藤川球児氏もファンの支持が高い。ただ、2人とも引退後にまだプロチームの指導者経験がないですから、いきなりの監督起用とはならないでしょう」(スポーツ紙デスク)

 阪神では金本知憲氏が引退後にコーチ経験もないまま監督に就任したが、結果は芳しくなかった。

「名選手、名監督にあらずというのはその通りで、やはりコーチとして経験を積むことが重要。岡田監督も95年に現役生活を終えると96年にはオリックスの二軍助監督兼打撃コーチに就任。98年に阪神に復帰すると、二軍助監督兼打撃コーチ、二軍監督兼打撃コーチ、二軍監督、一軍内野守備走塁コーチと段階を経て、04年に一軍監督に就いています。岡田監督は先を見据え、今季から鳥谷・藤川両氏を入閣させたかったようですが、様々な事情で実現しませんでした。今オフこそは2人の入閣を実現させ帝王学を学ばせたいのでは」(前出・スポーツ紙デスク)

 鳥谷氏は引退勧告を受けて阪神を退団しているだけに、球団へのわだかまりがないわけではない。はたして、岡田監督が思い描く通りの“禅譲”となるかどうか。

(石見剣)

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