保険金の不正請求問題が発覚した中古車販売大手のビッグモーター。自動車修理の際、ドライバーで車体を引っ掻く、ゴルフボールを靴下に入れて振り回して車体を叩くなどして故意に損傷を作り出し、大手損保3社に対して、自動車保険の保険金を不正に水増し請求していた。
不正請求問題を受けて、俳優の佐藤隆太は7月20日に同社とのCM契約を解除した。佐藤は6年間にわたり、「♪車を売るならビッグモーター」のキャッチフレーズでお馴染みの同社CMに出演。佐藤は同社の〝顔〟のような存在であった。そのため、不正請求問題が明らかになった今、CM出演を続けることは大きなイメージダウンになりかねないと判断したとのことだった。
ビッグモーターのトラブルは、取引先の損害保険大手の「損害保険ジャパン」まで飛び火。7月26日配信の「NHK NEWS WEB」が、損保ジャパンは2022年夏、ビッグモーターに出向していた社員から「不正が行われている可能性がある」という情報を得ていたにもかかわらず、大手3社のうち損保ジャパンだけが一時的に契約者の紹介を再開したと報じた。損保ジャパンは11年以降、計37人を出向させ、中には執行役員に就く者もいて、ビッグモーターと親密な関係にあったという。
また、辞任した前副社長が、損保ジャパンの前身となる企業に2011年から1年余りの期間、在籍していたことが7月27日、複数のメディアによって報じられた。
ビッグモーターと損保ジャパンが深い関係にあることがわかった今、後者にかかわる有名人も心穏やかではないだろう。
「損保ジャパンは俳優の菅田将暉を起用したテレビCMを4月3日から全国で放映しました。今後、損保ジャパンの責任問題も明らかになってくると思いますが、菅田としては気が気ではないでしょう。また、このCMの楽曲はサザンオールスターズ・桑田佳祐の『平和の街』。この曲は桑田が損保ジャパンのCMのために書き下ろしたもので、22年の同社テレビCMから流れています。桑田も損保ジャパンの動向が気になっているはずです」（芸能記者）
菅田と桑田に〝平和〟が来るのか、それとも……。
（石田英明）
