休憩中にカレーを食べていたら乗客からクレームをつけられた。高速バスの運転士を名乗る人物が憤りながらツイッターに投稿すると、ネット上で様々な議論を呼んでいる。なぜ、休憩中であっても運転士が客前で食事を取ることを不快に思う人がいるのだろうか?
「話題となっているのはアカウント名『高速バス運転士@中部地区』のツイートで、バスの運転手がサービスエリアでカレーライスを食べているというクレームが寄せられたといい、『休憩中にカレーを食べてはいけない理由を具体的に説明しろや!』と疑問をぶつけた。すると、運転士を擁護する声が相次いでいるが、その一方で飲食という生理現象を客の前で見せるのは無礼ではないかといった声も寄せられているのです」(フリージャーナリスト)
実は、こうしたクレームは決して珍しいものではない。2022年8月には、救急隊員が搬送を終えた後にコンビニで飲み物を買ったり、トイレを借りたりすると『さぼっている』といったクレームが寄せられることから、埼玉東部消防組合が理解してほしいと訴えた。また、同9月には都内の区役所に勤める職員が、昼休み中にミニストップの前でソフトクリームを食べていたらクレームが入ったとツイッターに投稿し、こちらも大きな物議を醸したのだった。
「この他にもタクシー運転手や配送ドライバーなどにも日常的にクレームが寄せられるといいます。こうしたクレームはいわゆるカスタマーハラスメントといわれるもので、ストレスの発散や嫌がらせで行われるケースも少なくないといいます。日本労働組合総連合会の調査によると、コロナ禍以降カスハラは増加傾向にあるそうです。現在では物価の上昇も続いていますので、そうした背景から理不尽なクレームが増えているのかもしれません」(前出・フリージャーナリスト)
休憩時間くらい自由にさせてあげてほしいものだが…。
(小林洋三)