現在、日本でもっとも多くの人に使われているSNSといえばLINE。ユーザー数は9400万人(※22年12月時点)と突出して多く、日本人の実に75.5%が利用している計算だ。
だが、意外にも最近は若者の間で〝LINE離れ〟が起きているという。タレントの有吉弘行も先月23日、自身のラジオ番組「有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER」(JFN)で「若い子はスタンプも使わないらしいし、『LINEも嫌だ』って言ってて…」と若者のLINE離れについて言及している。
単なる印象論で語っているのかと思いきや、総務省が発表した「主なソーシャルメディア系サービス/アプリ等の利用率」を見ると、10代における利用率が94.4%(令和元年度)→93.7%(令和2年度)→92.2%(令和3年度)と2年連続で減少しているのだ。
「この間、全体の利用率は86.9%から92.5%に上昇しており、減少に転じているのは10代だけ。とりわけ50代以上のユーザー数が大幅に増えており、中高年のSNSと化しつつあります」(ITジャーナリスト)
これに対してTikTokの10代の利用率は、47.9%→57.7%→62.4%、インスタグラムは63.4%→69.0%→72.3%と右肩上がり。LINEからこの2つのSNSに切り替えている若者が多いことを意味するが、それは何故なのか?
「LINEだと相手に既読・未読が判ってしまいますし、ゆえに即レスしないとマナー違反みたいな風潮がある。でも、TikTokやインスタはDM(ダイレクトメッセージ)でのやりとりなのでそうした煩わしさがなく、メール感覚で使えます。また、彼らの間でメディアのトレンドがこの2つにシフトした影響もあります」(前出・ジャーナリスト)
ただし、LINE離れといっても完全に使うのをやめたわけではないという。
「サブのSNSとしては今でも重宝されています。そこまで親しくない友達だったり、家族とのやりとりはLINEと使い分けている若者が多いですね」(前出・ジャーナリスト)
いずれにしても彼らにとってはLINEがSNSのファーストチョイスでなくなりつつあるのは事実のようだ。