ワークマンはYouTuberを抜擢!女性有名人の「社外取締役」が急増、報酬はいくら

 作業服大手のワークマンは5月8日、キャンプ用品などを紹介するYouTuberでブロガーの浜屋理沙氏を社外取締役候補にすると発表した。6月29日の株主総会で承認されると、同社初の女性取締役が誕生する。

 浜屋氏は、ほぼ毎週のようにキャンプに出向くアウトドア系のインフルエンサー。「サリー」の名前でYouTubeやブログでキャンプに関する情報を発信。〝ワークマン好き〟としても知られ、YouTube「サリーチャンネル」では、ワークマン関連の動画を300本以上公開している。

 2019年にワークマンの情報を発信する「公式アンバサダー」の第1号に就任し、報酬なしで商品の共同開発やネットでの発信などに協力してきた。浜屋氏の提案によって、味気ないデザインだった「綿かぶりヤッケ」を可愛らしいデザインの「コットンキャンパー」にリニューアルしたところ、40万枚を超えるヒット商品となった。社外取締役に選任されると公式アンバサダーからは外れ、女性用品やキャンプ用品の商品戦略、情報発信などのアドバイスを担当するという。

 社外取締役に選任されると、報酬はどうなるのか。コンサルティング会社・デトロイトトーマツが発表した21年度役員報酬サーベイによると、社外取締役の報酬の中央値は年間800万円。18年に朝日新聞と東京商工リサーチが共同で行った調査によれば、東証一部上場企業約1980社が支払う社外取締役の平均報酬額は663万円だった。

「YouTuberのケースはレアですが、有名人の社外取締役は目立つようになってきました。特に女性に多く、たとえば女優のいとうまい子は学習塾『TOMAS』のリソー教育、酒井美紀は不二家、元卓球選手の福原愛は卓球Tリーグの琉球アスティーダ、元フジテレビアナウンサーで弁護士の菊間千乃氏はコーセーなどの社外取締役を務めています。社外取締役は常勤の必要がなく、短時間の労働で多額の収入を得られるメリットがあります。企業側は、有名人を起用することでPR効果は大。企業も社外取締役に選ばれた人も、双方にメリットがあります」(週刊誌記者)

 特定企業の商品を積極的に紹介し、活用アイデアを発信していけば、第2の浜屋氏になれるかも。

(石田英明)

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