人気ラーメン店「スマホ見ながら禁止」に飛び交う賛否

「そろそろYouTubeなどの動画見ながらラーメンを食べる『ながら食い』禁止にしようかな」

 ある人気ラーメン店店主のそんなつぶやきに、ネット上では賛否両論が巻き起こっている。

 3月16日にツイートしたのは、ラーメン激戦区・高田馬場で1日約200人が訪れるという人気店「博多ラーメン でぶちゃん」の店主だ。投稿によると、満席で待ち客がいる状態で「高菜やコショウなどの薬味にiPhone立てかけてYouTubeに集中してラーメンそっちのけ」の客がいるそうで、遠慮するようにお願いしてもキレられることもあることから「ながら食い」の禁止を検討しているという。

 昨年10月には、茨城県水戸市にあるラーメン店がツイッターに「今後、食べない方の入店はお断りします」と、2人以上の客が一杯のラーメンをシェアして食べることを禁止すると表明して物議を醸した。こうした店側が決めた独自ルールに対して客は従う必要はあるのだろうか?

「もちろん、店側が勝手に決めたことに法的に拘束力はありませんし、仕事の都合でスマホに入った資料に目を通しながら食事をしたいという方もいると思います。ただ、『でぶちゃん』は行列のできる人気店だけに、ながら食いして他の客を余計に待たせてしまう可能性もあります。また、同店で提供しているのは博多豚骨ラーメンで極細麺を使用しているため、時間を置いたらすぐに伸びてしまうため、少しでも美味しい状態で食べてほしいという店主の思いもあるでしょう。店が定めたルールには定めたなりの理由がある。基本的にはこれに従うべきだと思います。もし、そのルールに納得いかないのであれば、無理してまでそのお店を利用する必要もありませんしね」(フードジャーナリスト)

 今後は「ながら食い」を禁止するラーメン店が増えるかもしれない。

(小林洋三)

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