NTTドコモは、6月3日よりiPhoneなどの人気機種を割引価格で購入する場合、製品パッケージに記名かショップのハンコを押すことを求めていることが明らかになった。転売ヤー対策として実施しているというが、ネット上では《買い替え時に売却価格が下がる》といった不満も続出している。
ドコモによれば、転売目的の購入者があとを絶たないことから「本当に必要としているお客様のために」と今回の対策の実施を決めたという。割引を適用してiPhoneなどの機種を購入する場合は記名や押印の必要があるが、割引を適用しない場合は除外されるため、パッケージまで綺麗な状態で購入したい場合は割引を受けないことを選択しなければならない。
すでにSNS上では《ドコモショップで記名を求められた》といった声が多数寄せられているが、《いつも新しいiPhoneが出ると買い替えているけど、箱に記名したら売却価値が下がる》《Apple箱まで含めて製品だと思ってるから、普通に名前を書くのはちょっと…》《転売対策のためっていうけどさ、自分たちがiPhone一括1円とかで投げ売りするから転売ヤーが寄ってくるんじゃないの?》など批判的な意見が多く見られた。
「ドコモは、商品のパッケージに記名や押印することが客にとって不利益が発生する可能性があることを承知しているといいますが、中古品はパッケージの状態より端末の状態が重視されるため《不利益は限定的であり、総合的に判断して実施を決めた》と説明しています。昨年には家電量販店の『ノジマ』もPlayStation5を購入する際に箱に名前を記入させる転売対策をおこなって批判されましたが、何も悪くない購入者が、たとえ限定的とはいえ不利益を被る転売対策を実施することには疑問を感じます」(ITライター)
法整備は一朝一夕には難しいかもしれないが、フリマアプリなどと連携を強化するなど、一般ユーザーが納得できるような対策をなんとかとってほしいものだ。
(小林洋三)