毎年3月になるとJR各社や私鉄の一部がダイヤ改正を行う。そのたびに鉄道ファンの注目を集めるのが、改正を機に引退する車両と新登場する車両。そしてもう1つ「青春18きっぷを使って1日でどこまでいけるのか」だ。
青春18きっぷは、JRの普通列車と快速列車が1日乗り放題になるきっぷが5回利用できる特別企画乗車券。ケチケチ旅の必需品として長く愛されてきた。
これを使って1日でどこまで行けるのか。ダイヤが改正されれば乗る列車の時刻が変わり、行ける場所が変わるため、毎年改正の時期になると鉄道ファンの間で話題になってきたのである。特に東京をスタートして西へと向かうルートは注目を集めてきた。
「ダイヤ改正前は東京駅4時41分発の京浜東北線でスタートし、その日のうちに福岡県北九州市の小倉駅まで行くことができました。ところが、ダイヤが改正されると、米原駅発の新快速にスムーズに乗り継ぐことができなくなることがわかりました。その日のうちに行けるのは山口県の新山口駅になります」(鉄道ライター)
ついに今年初めて九州上陸が不可能になり、鉄道ファンに動揺が拡がっている。
「もっとも実際に乗る人はほとんどいなかったので、問題になるかといったらそうでもないのですが…。20年に東京駅と大垣駅を結ぶ夜行快速列車『ムーンライトながら』が運行を終了して以降、18きっぷの使い方は変わり、『行けるところまでひたすら列車に乗り続ける』のは減っています」(前出・鉄道ライター)
来年のダイヤ改正でどうなるのか。再び九州上陸が可能になってほしいものだ。