群発地震は“予兆”なのか!?ベストセラー「予言漫画」が描き出す最悪シナリオとは

 昨年12月初旬から各地で、震度4を超える地震が頻発している。

 最初の地震は12月2日深夜に発生。震源地は茨城県南部で同県筑西市や栃木県鹿沼市では震度4を記録。地震の規模を示すM(マグニチュード)は5.0だった。

「ところが、翌3日の午前2時過ぎにも、山梨県東部・富士五湖を震源地とする、M4.1の地震が発生し、大月市では震度4を記録。その後同じ震源地でM4を超える地震が2度発生しました。さらに同じ日の午前9時過ぎには、遠く離れた紀伊水道を震源地とするM5.4の地震が起こり、和歌山県の一部で震度5弱を観測。その後はさらに南西のトカラ列島周辺で、震度4以上の地震が何度も起きています」(社会部記者)

 頻発する地震について、気象庁は「茨木、山梨、和歌山の地震は互いに関係なく、富士山の火山活動とは無関係」とするも、多くの専門家は「中長期的にみて今後、本州で大きな地震や火山噴火があるということは否定できない」と指摘しており、不安は募るばかりだ。

 そんな漠然とした不安も手伝ってか、昨年10月に発売された予言漫画「私が見た未来・完全版」(たつき涼著/飛鳥新社刊)が、1カ月半で40万部を突破、年が明けた現在もベストセラーになっている。

「同作は1999年に刊行され、2011年の東日本大震災を当てたとして話題になった『私が見た未来』を加筆修正し、『完全版』として刊行したもの。ここに新たな『予言』として描かれているのが、2025年7月に起こるとされる大惨事です。詳しくは本書を読んでほしいのですが、日本の南方の海で何らかの異変が起き、その影響による災害が日本を襲うというもの。その被害規模は東日本大震災より大きいと予言されています」(サブカルライター)

 とはいえ、漫画に描かれた内容は、筆者が見た「予知夢」である。にもかかわらず、圧倒的支持を得る背景にあるのが「偶然とは思えない信憑性」というのは、先のサブカルライターだ。

「たつき氏は1999年に発売した著書の締め切り日に、夢の中に『2011年3月』という日時が浮かび、『大災害は2011年3月』と表紙に描いたとされています。また、1992年8月31日に見た夢で、『ダイアナ?なんだ』と描き、この5年後の同じ日付、1997年8月31日に、ダイアナ元妃が交通事故で亡くなっている。さらに1976年11月には、Queenのフレディ・マーキュリーが流行り病で亡くなったというニュースを見る夢を見た。そして、1986年11月28日に見た夢では、Queenの映画か何かのメイキングシーンにフレディを除くメンバーの銅像を見たといいますが、その後フレディは1991年11月24日にエイズで他界しています。1度や2度ならまだしも、ここまで一致してしまうと、はたしてこれを偶然と呼んでいいのか。そう考えると、2025年7月の信憑性も否定できないというわけです」

 たつき氏は著書の中で「大切なのは準備すること、災難後の生き方を考えて今から準備・行動しておくことの重要さを認識してほしい」と語っているが、最悪なシナリオが実現しないよう、予言が当たらないことを祈るばかりだ。

(灯倫太郎)

ライフ