阪神・糸井がソフトバンク・柳田のTシャツを欲しがった理由

 プロ野球・阪神タイガースの糸井嘉男外野手が5月16日、自身のインスタグラムを更新。ストーリーズに福岡ソフトバンクホークス・柳田悠岐外野手の画像を投稿してファンの間で話題になっている。

「糸井選手が投稿した柳田選手の写真は、試合前のバッティング練習時のものでしょうか。『俺を使え!』と白い文字がプリントされた黒いTシャツ姿で左手にバットを握っていますが、糸井選手はこの画像に『何これ ほしい…』と文字を加工して投稿しているのです」(スポーツライター)

 なぜ糸井は、このTシャツをほしがったのか?

「『俺を使え!』Tシャツは、ソフトバンクの選手が試合前の練習用に着用しているものですね。背面には選手それぞれの背番号がプリントされていて、その日の試合で自分を使ってほしいという、主に若手選手が着用してアピールするようです。糸井選手を巡る状況を考えれば、彼がこのTシャツを着てアピールしたいと思う気持ちも理解できます」(前出・スポーツライター)

 糸井は今シーズン、開幕からベンチを温める日が続いている。ドラ1大型新人の佐藤輝明が、糸井が昨季守っていたライトのポジションに入ったからだ。佐藤輝はここまで10本塁打、32打点でチーム2冠(5月18日時点)。開幕当初こそ三振が多く打率が1割台に低迷していたが、プロの投手の球に慣れてきたのか、打率も2割7分台まで上昇。活躍を続ける佐藤輝の前に、糸井はレギュラーを奪われた格好になってしまっているのだ。

 ところが、三塁を守っていた4番の大山悠輔が背中の張りを訴えて5月5日の試合を最後に戦線離脱。すると佐藤輝は本来のポジションである三塁に回り、ライトのポジションに空きが出来た。

 糸井は7日のDeNA戦に6番・ライトで今シーズン初めて先発出場すると、今シーズンの初本塁打を記録。9日のDeNA戦でも2ランを含む2安打を放ち好調ぶりをアピールしたが、糸井のスタメン出場はこの試合まで。翌試合からはふたたびベンチに逆戻りしてしまった。

 阪神はなぜ、糸井をスタメンで起用し続けないのか。

「コロナ禍で来日が遅れていた新外国人選手のメル・ロハス・ジュニア選手が8日に1軍に昇格すると、即スタメンで試合出場するようになったのです。ロハス・ジュニアは昨季韓国リーグで47本塁打を放ち本塁打・打点の二冠王とMVPを獲得し、鳴り物入りで阪神入り。1軍昇格すればスタメン起用も当然と言えそうですが、ここまで5試合20打席ノーヒットと絶不調。『糸井を使え』というファンの声が日に日に大きくなっています」(前出・スポーツライター)

 しかし、外国人枠の関係でロハス・ジュニアがベンチから外れた16日の巨人戦、ライトで先発出場したのは糸井ではなく、陽川尚将。

「陽川選手は4回に勝ち越し2ラン本塁打を放って勝利に貢献しましたが、糸井選手はこの試合の出場機会はなし。悔しい思いがあるのでは」(前出・スポーツライター)

「俺を使え!」…糸井はTシャツを着て先発アピールしたい心境なのかもしれない。

(石見剣) 

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