焼肉チェーンでまた「バイトテロ」 ”バカ行為”が繰り返されるのはナゼ

 4月14日、大分県にある焼肉チェーン「韓国苑」のアルバイト従業員が、客の残したとみられる麺料理を手掴みで食べたり、ソフトクリームの機械の下に顔を入れ直接食べるなどの行為を撮影した動画をSNSにアップ。瞬く間に拡散する騒動が起きた。

「今回の“バイトテロ”動画はコロナ禍ということもあり、《コロナに感染したらどうするつもりだ》《いったいどこの店でおこなわれたんだ》など、各店舗に苦情の電話が殺到したといいます。同チェーンを運営する大心産業は15日、ホームページに謝罪文を掲載し、『動画に関与した4名のアルバイト従業員より聴取したところ、不適切行為を認めましたので懲戒解雇処分と致しました。今後は保護者同伴で話し合い、当事者に対し厳粛な対応を進めて参ります』と責任を追及していく意向であることを明らかにしています」(社会部記者)

 なお、4人のアルバイトは成人で、客がいない時間帯に廃棄となる食材を食べているうちに「調子に乗って悪ふざけしてしまった」といい、「こんな大ごとになるとは思っていなかった」と話しているという。

 2019年には「くら寿司」「大戸屋」「すき家」などで続発し、社会問題となったバイトテロだが、再び同じ過ちが繰り返されてしまった理由とは…。

「もちろん、バイトテロは実行した張本人が悪いに決まっていますが、今となっては雇う側もどれだけ対策をしているのかという問題もあります。19年4月にクックビズ株式会社がバイトテロについての実態調査を実施したところ、『アルバイトトラブルに対して何らかの対策や防止策は取っているか』の質問に、51.4%の飲食店が『とっていない』と回答しているのです。問題となった直後でこの状況ですから、あれから2年が経ってさらに対策を怠っているところも多いのではないでしょうか。今回、被害に遭った『韓国苑』は動画を撮れる携帯を仕事中に原則使わせないといった防止策をとっていたといいますが、果たしてそれが本当に十分なものだったのかというところも、検証すべきところではあると思います」(経済ジャーナリスト)

 従業員側の意識も重要だが、信用の転落を考えれば、改めて企業側の抑止努力も求められるだろう。

(小林洋三)

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