たちまち第4波「コロナ失政」6大問題(3)菅総理、吉村知事批判の枝野氏に酷評

【5】「言うだけ」で実行しない菅義偉総理(72)

 菅内閣の支持率は3月9日時点で40%だった(NHK世論調査)。維持にはコロナ政策が肝要となる。

「下げ止まりした40%程度を死守するのに必死です。国民の皆さんに自粛をお願いしておきながら、厚労省の会食問題で足を引っ張られた。党内でも『何をやってくれたんだ』と怒りの声が噴出している」(自民党関係者)

 4日に放送された「日曜報道 THE PRIME」(フジテレビ系)に出演した菅総理は「コロナ対策は政令指定都市は政令指定都市で任せるとか、そういうことが必要だと思う」とした上で、「しかし、私が全面的に出てやらないと国民の皆さん、なかなか納得してもらえない」と威勢がよかった。経済ジャーナリストの佐藤治彦氏が指摘する。

「政府には、言っていることとやっていることにチグハグさを感じます。例えば『子育て世帯生活支援特別給付金』は、3月に発表されてから具体的な支払い方法などはまだ明かされていません。日銀短観では、大企業の製造業はコロナ前に戻っています。景気に合わせて工夫、努力を行っているということです。しかし政府は、言うだけで経済政策が全然できていません」

 自民党関係者が、党内の空気を明かすには、

「誰しも、コロナ対策にはワクチン接種しかないと思っていますよ。今回のまん防も、ワクチン接種までの単なる時間稼ぎ。政策をやっている風に見せているだけです」

 たとえ時間稼ぎの政策といえども、そのせいで膨大な協力金の準備が必要だ。

「昨年の秋、コロナ対策に膨大な予算を出したので財政的には問題ありません。とはいえ国債を発行しているだけなので、今はいいかもしれませんが、将来的には財政破綻の危険性と隣り合わせです」(政治部記者)

 そんな頼りない菅政権と、吉村知事に嚙みついた男がいた。

【6】与党をメッタ斬りした枝野氏の真の評価

 立憲民主党代表・枝野幸男氏(56)は2日、菅総理と吉村知事の緊急事態宣言早期解除に言及して「まん延防止等重点措置が予定の効果を上げられなければ、内閣は総辞職だし、大阪府知事も辞職ものだ」と猛批判を展開。これに対して、吉村知事がブチ切れ反論に出た。

 3日に「あさパラS!」(読売テレビ)に出演するや、

「枝野さんになんでそこまで言われる筋合いがあるんかな。責任を負わずに批判だけで『お前、辞任や』と言われる筋合いはまったくない。そこまで言うなら、立憲民主党代表を辞めて知事選を一緒にやろうよ」

 と、まくしたてた。

 枝野氏としてみれば、してやったりだろう。ところが、永田町で伝えられる枝野氏の評価は、きわめて冷ややかなものだった。

「『笑い者、ピエロ以下』と言われています。本来、野党第一党の立憲民主党が機能して国民の評価を得ていれば、とっくに政権は交代している。自民党のある閣僚経験者が『序二段のふんどし担ぎが横綱にケンカを売っているようなものだ』と嘲笑しているほどです」(政治部記者)

 それぞれの思惑ばかりが先行し、コロナ対策は一向に進まず。終息など夢のまた夢なのか─。

*「週刊アサヒ芸能」4月22日号より

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