「自宅で変わり果てた姿となって発見されたのは1月上旬のこと。しかし、死因がはっきりとしないため、遺体は変死扱いとなり、警察が引き取りました。他殺はないにしても、自死などの可能性も含めて検死したところ、新型コロナに感染していたことが判明したんです」
芸能関係者が声を潜めるのは、ある映画プロデューサーA氏の“最期”だった。
1月14日発売の「女性セブン」は「次なる恐怖『コロナ変死』激増の深き闇」と題した記事を掲載。記事で紹介されたのは、神奈川県在住の60代男性のケース。陽性が確認されてからも、その男性は保健所の判断で「自宅療養」を続けていたが、その3日後に容態が急変。訪問した親族が、倒れている男性を発見し、救急車を呼んだものの、搬送先の病院で死亡が確認されたという。警視庁によれば、こうした「コロナ変死」が2020年3月から12月までに、122件確認されている。
冒頭のA氏は変死後に「コロナ陽性」が確認されたが、彼を知る男性によれば、年末の時点で咳などの症状があらわれていたという。
「電話で会話をするのもかなり大変そうで、LINEのメッセージでやりとりをしていました。医療施設や保健所にも電話していたそうなのですが、つながらなかったり、待ち時間が長かったりで、直接、都内の大学病院に足を運んだのです。ところが現地で“診察拒否”を言い渡されて、検査も受けられずに、なくなく自宅療養を続けていたと聞いていたのですが…。まさかこんなに早く亡くなるとはショックです」(知人男性)
A氏は映画だけでなく、イベントのプロデュースやアーティストのPR活動に携わるなど幅広く活動。芸能界のみならず、マスコミにも豊富な人脈を築いていた。
「きちんと感染対策をとったうえで、昨年12月もいろんな会合に参加していたようです。有名政治家のパーティーや、ある人気女優の忘年会にも参加すると本人は言っていました。その女優さんは忘年会からしばらくして体調を崩されたと聞いたので、『もしや…』と思ったのですが、どうやらコロナとは無関係だったようです」(前出・芸能関係者)
新型コロナと思われる症状が出ても、検査すら受けられず、死後に「陽性」が確認される。こうした変死のリスクは医療現場のひっ迫度に比例して今後、ますます高まっていくことが予想される。A氏のご冥福をお祈りします。