「東京地検特捜部が安倍晋三前総理の“疑惑”の追及に本腰を入れ始めたとの報道が目につきます。たとえば、2019年に開催された『桜を見る会』には、安倍前総理の地元である山口からおよそ850人が招待されました。彼ら支援者はホテルニューオータニで開かれた前夜祭に5000円という格安の会費で参加。もしも安倍前総理の後援会が“差額”を補填していたことが立証されれば、政治資金規正法や公職選挙法違反に問われる可能性があります」(政治部記者)
たしかに、有権者に一流ホテルで大盤振る舞いのパーティーを開催していたとなれば、選挙のための“買収行為”と疑いの目を向けられても仕方ないかもしれない。
そんななか、コロナ禍ということもあって政治家の資金集めパーティーにも大きな変化が見られているという。政治ジャーナリストが明かす。
「政治家のパーティーといえば、会費はおおむね2万円が相場。高いと思われるかもしれませんが、立食ビュッフェでそれなりに美味しいディナーが楽しめましたからね。支援者のほうで、パー券があまった時などは、いくらでも引き取り手がいたとか。しかし、このコロナ禍でそうしたメニューは廃止。食事を出すことはあっても、一人ずつカレーが提供されるなど、だいぶ控えめになった印象ですね。こういう事情もあって、“ボッタクリ化”を指摘する声も少なくないんです」
つい先日、河野太郎行政改革担当相の事務所が主催する「21世紀の日本を語る会」に出席したという後援会関係者が明かす。
「以前のように、立食でワイワイという感じではなく、椅子に座って、檀上でスピーチする先生方の話を黙って聞くだけ。帰りに手土産として渡されたのはなぜかオリーブオイル1本。ある事情通に聞いたら1000円ほどの品だとか。健康を気遣ってくれるのはありがたいけど、会場費などを考えてもかなりの儲けが出たんじゃないかと話題になっていました」
別の政界事情通によれば、10月に入ってこうした政治家の資金集めパーティーが頻繁に行われているという。その内情を明かすには…。
「『週刊文春』で不貞疑惑をスッパ抜かれた自見英子参議院議員のパーティーで渡されたのはボールペン1本でした。あとはパンフレットとどら焼き1個というケースもありました。こうしたパーティーに引っ張りだこだったのが何を隠そう安倍前総理。1日に3件のパーティーをハシゴしたこともあるようで、挨拶のスピーチでは『ヒマになりましたから』と自虐ネタで聴衆の笑いを誘っていましたが、まさか今頃になって“桜の疑惑”を追及されるとは思わなかったでしょうね」
そんな“ボッタクリ化”が進む政治家のパーティーにあって、太っ腹なところを見せつけたのが、総裁選で惨敗した石破茂元自民党幹事長だそうで、「ホテルの食事券5000円分を配っていたようです」(前出・政治部記者)
一部では批判もあるが、コロナ禍で政治家のパーティーは大きく変わりつつある。不謹慎かもしれないが、今年度の収支報告はどのセンセイもウハウハな結果となりそうだ。
(編集部)