日本スナック・シリアルフーズ協会によると、2022年度のコーンスナックの出荷額は前年に比べて大きく増加していることが分かった。健康意識の高まりによってポテトよりもコーンを選ぶ人が増えているといい、あのスナック菓子の全国販売復活にも期待の声が寄せられている。
「コーンスナックの22年度出荷額は509億円で前年比13.6%と大幅に増加し、統計を開始した04年以降最高となりました。また、『マイク・ポップコーン』や『チートス』『ドリトス』などを販売するジャパンフリトレーによると、スナック市場の販売金額シェアはポテトの68%に続いて、コーンスナックが2位の16%になったことも明らかになっています。なお、コーンスナック別の販売金額では、ポップコーンが28%増、チートスのようなハードコーンパフが36%増、ドリトスのようなトルティーヤチップスが19%増だったといいます」(フードジャーナリスト)
コーンスナックは2年連続で市場規模を拡大させているが、その背景にはコロナ禍で高まった健康意識がある。ポテトよりもコーンの方がヘルシーなイメージがあり、またコーンスナックは「マイク・ポップコーン」では18年から1袋で食物繊維レタス2個分が摂取できることを商品ロゴでアピールしたことなども、コーンスナックの出荷額増に好影響を与えたとみられている。
「そうなると、50年以上愛され続けられているコーンスナック『カール』の全国販売復活に期待がかかりますね。『カール』はポテトスナックの売り上げに押されて、最盛期から売上が3分の1にまで減少。2017年9月からは東日本での販売を終了し、現在は西日本のみでの販売となっています。しかし、東日本での人気は未だに高く、今年4月から愛媛県松山市のふるさと納税の返礼品に『カール』が採用されると、用意した1万袋と追加の約5000袋もあっという間に申し込みが殺到して終了してしまったのです。この流れに乗って『カール』の全国販売が再開されれば、コーンスナックブームが本格的に到来するかもしれません」(同)
ポテトスナック超えの可能性もあるか!?
(小林洋三)