大谷翔平の打撃不振はコロナ禍の施設制限に!? 禁じられた凡退後のルーティン

 来季、4年目のシーズを迎える大谷翔平は完全復活できるのだろうか。野手としては、打率1割9分、本塁打7、打点24。投手としては、2試合に先発して0勝1敗という成績だった。

 大谷のいるロサンゼルス・エンゼルスは前年オフの補強にも成功し、地区優勝候補にも挙げられていた。ファンの期待を裏切ってしまい、地元紙を始めとする野球メディアがその敗因の分析を行っている。しかし、その分析によると、「打者・大谷」の打棒は、新型コロナウイルス禍が治まるかどうかに掛かっているようだ。

「大谷の試合中のルーティンが変わったことも一因とされています」(米国人ライター)

 今季のペナントレースは60試合に短縮されたが、新型コロナの影響を受けたのは試合数だけではなかった。ソーシャルディスタンスの一環で、球場内のビデオルームが閉鎖された。これが、大谷の試合中におけるリズムを狂わせた。

「打者・大谷」は指名打者でスタメン出場してきた。第一打席で凡退してしまった時が特にそうだが、打席後の大谷はビデオルームに向かい、対戦投手の映像に見入っていた。

「自身が仕留められなかったボールを映像で確認し、客観的に整理し、次打席での参考にしていました。もちろん、試合前に渡されたデータもありますが、データと実際に自分が見た印象の違いなどもビデオルームで整理していました」(前出・米国人ライター)

 ビデオルームの扉は開かれることはなく、ペナントレースは終了してしまった。

「左投手との対戦や内角攻めで体を開きすぎる点も気になりました。打撃フォームが崩れ、それを修正できないまま、シーズンが終わってしまった」(メジャー解説者)

 ビデオチェックすることができれば、不振がここまで長引くことはなかったかもしれない。

「投手・大谷」は2試合目で右ヒジ周辺を痛め、以後、登板はなく、打者に専念したことで治療も遅れているとの情報も聞かれた。二刀流復活は、打撃面で好成績を残してから焦らずに取り組みたいところ。ビデオチェック以外の新しい修正法を見つけない限り、二刀流の未来は厳しいものとなりそうだ。

(スポーツライター・飯山満)

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