「逃げ恥」の聖地も閉店へ“コロナ禍”で消える有名居酒屋との涙の別れ

 新型コロナウイルスによる外出自粛によって街から人の姿が消え、お店には厳しい時期が続いている。特に大きな影響を受けているのが飲食店だ。一時的な休業や営業時間の短縮を強いられるなかで、テイクアウト販売の実施などでなんとか危機をしのごうと努力を重ねている。だが、都内では今回の“衝撃”に耐えきれず閉店を選ぶお店も出始めている。多くの人に愛されてきた老舗の名店も例外ではない。

 5月25日をもって閉店すると発表したのは、秋葉原に店を構える「村役場」。JR秋葉原駅昭和通り口近くのビルの地下1階にあり、昼はランチ、夜はお酒を目当てに多くのサラリーマンが集まった。

「店先に赤ちょうちんがある庶民的な居酒屋です。手頃な値段で美味しいつまみとお酒が楽しめました。秋葉原でこの手の居酒屋は少なく、貴重な存在だったんですが、閉店してしまうとは残念です」(週刊誌記者)

 村役場と同じフロアの奥には居酒屋「町役場」があるが、こちらも同時に閉店するようだ。

 飲兵衛たちに衝撃を与えた閉店がもう一軒。神田神保町の名店「酔の助」が5月28日で営業を終了する。

 酔の助は本の街・神保町の酒飲みに40年にわたって愛されてきた老舗。入店待ちの行列ができる日もあるほどの人気店だ。

「お店に入ってすぐにテーブル席。奥に畳のお座敷があり、昭和を感じさせる店内でした。ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)をはじめ、多くのドラマや映画、CMが撮影された“聖地”でもあります。安くてうまいのは当然で、メニューが豊富なのもうれしかった。中でも『ガンダーラ古代岩塩のピザ』はとてもおいしく、必ず1人1枚食べていました。薄いピザ生地にチーズが乗っているだけで具のないピザなんですが、他では食べられない味。もうお別れなんて信じられません」(前出・週刊誌記者)

 今後も閉店ラッシュは続くと思われる。名店との涙の別れはもうたくさんだ。庶民の憩いの場が消えてしまうことのないよう、政府には早急に今以上の救済措置をお願いしたい。

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